ここから本文です

まさか自分の物件で… 入居者の突然の夜逃げ

マネーの達人 6月21日(火)4時55分配信

1年近く前のことです。群馬県大泉町の物件の管理会社の担当者からの電話です。

電話に出てみると担当者は息を切らしているので、ただ事でないことは想像できたのですが、まさか夜逃げされるとは…今回は、私が不動産投資を始めてから最大の損害を被った、「夜逃げ」についてお話しようと思います。

夜逃げされた場合、どのような対処法があるのか、私はどのように対応したかについてご紹介します。

あまりに突然の出来事

入居者はペルー人A。オーナーチェンジで物件を購入したときから住んでいた方で、保証会社には加入していませんでした。物件を購入してしばらくすると滞納が始まりました。

その額は徐々に増え、滞納額は6か月分の家賃にのぼっていました。管理会社の督促のおかげもあって、その後何か月かは入金を確認できたのですが、再び滞納が始まり3か月に渡って家賃の入金を確認できませんでした。

Aが合計9か月分の家賃を滞納したところで、あの電話が掛かってきます。

督促のためAのもとを訪れてみると普段とは違った雰囲気を感じ、窓から室内を確認してみると、すでにもぬけの殻だったとのこと。玄関のポストから投げ入れられた鍵を見て、夜逃げと気付いたのだそうです。

夜逃げに関しては、まったくノーマークでした。「自分の物件に限って、夜逃げなんて起きない」。どこかでそう思っていたのが、仇となりました。それまで有効な対策もとらず、管理会社にまかせっきりだったことを反省しました。

いかに債権回収するか

そうなってしまった以上、夜逃げしたAが滞納していた家賃を回収しなければなりません。どうやって回収するか? まず考えられるのは、連帯保証人からの回収です。

しかし、物件購入時の保証人は賃貸借契約の更新時に外れてしまっていて保証人がいません。当時の保証人が継続して保証人になることを拒否したのです。

それでも契約を更新したのは、すでに滞納していた債権を回収するためでした。この選択が裏目に出たわけです。

賃料の不払いを理由に契約更新を拒否すればよかったのですが、悔やんでも後の祭り。他の債権回収方法を考えなければなりません。

その後、住民票から夜逃げをしたAの住所を知ることができました。しかし、私や管理会社がAに取り立てを行ったところでそう簡単に回収できるものではありません。

簡易裁判所に少額訴訟を申し立てることも考えましたが、弁護士や司法書士に依頼する費用を考えると割に合いません。少額訴訟は代理人を立てずに行うことも可能ですが、時間的にも精神的にも負担の大きいものです。

第3の選択として思いついたのが「サービサー」の利用です。サービサーとは債権回収会社のことです。

回収した債権額の一定割合を報酬として支払う仕組みになっていて、基本的に債務者から債権の全額を回収するまで作業を続けてくれます。一般的には回収した債権の3割程度を報酬として支払うことになります。

私の選択

私が選んだのは、3番目のサービサーへの依頼でした。3割の報酬は支払わなければなりませんが、債券を全額回収できる可能性が高いということで、サービサーを選択しました。

依頼者は回収された債権を受け取るのみなので、時間的拘束や精神的負担も全くないこともメリットです。

夜逃げなどの災難にはなるべくなら遭いたくないものですが、万が一、夜逃げされてしまった場合には参考にしてもらえたらと思います。(執筆者:内田 陽一)

最終更新:6月21日(火)4時55分

マネーの達人