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ライチョウ人工繁殖2年目 野生の卵を採取 メスのふ化期待/富山

チューリップテレビ 6月21日(火)20時9分配信

 国の特別天然記念物ニホンライチョウの人工繁殖に向けた取り組みが2年目に入り、21日、長野県の乗鞍岳で野生の卵が採取されました。
 そのうち4個が富山市ファミリーパークに運びこまれ、山本園長はメスをふ化させ、人工繁殖につなげたいと話しました。

 長野県、乗鞍岳。
 標高およそ2900メートルの山頂付近、ハイマツが広がる一帯にライチョウの巣があります。

 21日午前、卵の採取を行ったのはライチョウ研究の第一人者、信州大学の中村名誉教授を中心とした環境省の専門チームです。
 21日は4つの巣から2個ずつ、合せて8個の卵を採取、そのうち4個が富山市ファミリーパークに運ばれ人工飼育が行われます。
 今は、メスのライチョウが卵を温めている時期です。巣から離れたタイミングを見計らって、卵を採取します。
 採取した4個の卵は専門チームからファミリーパークの職員に渡されました。
 卵はふ化に影響が出ないよう、振動を抑えるクッションと、37.6度の温度に保たれたふ卵器に移され、慎重に車へと積み込まれました。ここからは、車でファミリーパークまで、卵を運びます。

 国の特別天然記念物ニホンライチョウ。

 地球温暖化による環境の変化などを理由に、近年、生息数が減少、今では2000羽以下とされ、絶滅危惧種に指定されています。
 環境省は去年、ライチョウの人工繁殖事業をスタート。
 全部で10個の卵を採取し、ファミリーパークでは4羽のヒナが上野動物園では5羽のヒナが誕生しました。しかし、上野動物園ではふ化したヒナ5羽が全滅。その後の検討会でエサの種類など、様々な理由が挙げられましたが、今も死因は特定されていません。課題は、死亡率の高いヒナの時期をどう乗り切るかです。
 一方、ファミリーパークではふ化した4羽のうち、3羽が順調に育っています。ただ3羽は全てオスで人工繁殖はできませんでした。

 そして、21日午後、乗鞍岳で採取した卵が、ファミリーパークに到着しました。卵はライチョウ舎に運ばれ大きさや重さを、チェックしたあと、一定の温度で卵を温める『人工ふ卵器』を使って、ふ化を目指します。
 山本園長によりますと、順調に成育すれば今月中にふ化するということで、人工繁殖につなげるためにもメスが生まれることを期待しています。
 「ついにやっときたか。無事に4卵到着を確認いたしました」「ぜひこれがメスであってほしいなと思いますけど」「ぜひふ化・育成に成功して、来年の春には人口繁殖に向かっていきたいなという風に思ってます」(富山市ファミリーパーク・山本茂行園長)

 ファミリーパークでは、ふ化後のヒナについて、飼育を優先するため当面、一般公開はしないことにしています。メスの成鳥を育て上げ、人工繁殖への足がかりをつかめるのか注目です。

チューリップテレビ

最終更新:6月21日(火)20時25分

チューリップテレビ