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英国のEU離脱で最大の関心事、関税はどうなる

ニュースイッチ 6月21日(火)19時49分配信

折衷案を採用か

 英国の欧州連合(EU)離脱が決まった場合、日本企業の最大の関心事項の一つが貿易への影響だ。このままEU域内は無税ですむのか、関税がかかってくるのか、英国とEUは今後の交渉で決めることになる。

 英国が従来通り、EU向けに関税なしで輸出入できることは想定しづらい。いわば離脱はEUを見限った行為であり、ドイツなどEU諸国から反発が予想されるためだ。一方、英国はEU域内で独に次ぐ経済規模を持ち、英国向け貿易に日本などと同様に関税がかかるのは、他のEU諸国にとっても得策ではない。そこでEUの枠組みと通常の関税がかかる枠組みのうち、「折衷案を採用するのでは」と、みずほ総合研究所の吉田健一郎上席主任エコノミストは見る。

 具体的にはカナダとEUが合意した自由貿易協定(包括的経済協定、CETA)のように、人の移動やEU拠出金の負担はなく、低関税の恩恵が受けられる取り決めがある。EU、英国双方の納得がいくように、話し合いで適度な税率などを設けるとみられる。

 問題は、簡単に交渉が進むかどうかだ。「カナダとEUの交渉妥結が6年、他の貿易協定も平均4年はかかっている」(吉田上席主任エコノミスト)。EU条約によると、離脱の交渉期間は2年。交渉は英国が離脱の旨を欧州理事会へ通告した時点で開始となる。このため、2年で交渉は終わらないと予想する離脱派の中には通告を遅らせ、事前交渉である程度枠組みを決める案を主張する者もいるが、どこまで通告を遅らせられるかは不明だ。

最終更新:6月21日(火)19時49分

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