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「中谷家住宅」再び公開 能登町黒川、県文化財の庄屋、24日から

北國新聞社 6/21(火) 2:48配信

 能登町黒川の県有形文化財「中谷家(なかたにけ)住宅」が24日から、再び公開される。能登半島地震による損壊を修復した屋敷内でそば店が営業するほか、ギャラリーや里山体験の拠点としても開放される。藩政期に能登天領庄屋(しょうや)として栄えた豪農の暮らしぶりを伝える建物を公開することに対し、能登町の観光担当者も「能登の歴史を伝え、里山の豊かさを発信する拠点となってほしい」と期待を寄せている。

 中谷家12代目当主の中谷直之(ただゆき)さん(57)が、由緒ある屋敷を残すため、店舗や交流拠点として幅広い人が出入りする施設としての活用を決めた。

 当面は再整備した台所といろりのある部屋で、そば店を開く。昨年12月まで穴水町でそば店を営んでいた小林仁さん(57)が調理に当たり、来店者は屋敷内や庭を自由に見学できる。

 1976(昭和51)年から公開されてきた中谷家は、2011年に11代当主の和夫さんが亡くなった後、閉鎖された。直之さんは時代に応じた屋敷の維持管理方法を東京の市民大学・丸の内朝大学などから意見を聞いて、模索してきた。

 屋敷は2007年の能登半島地震で、土蔵の壁が崩れたり、床が沈んだりといった被害に遭った。その修復が今年ようやく終わったことから、直之さんは、先祖から受け継いだ屋敷を、常に人が行き交う場とするために飲食できる場として再出発することを決めた。

 能登町は今年度新設した創業等支援助成金制度で、中谷家の新事業を後押しする。

 今後は、祭りで客人をもてなす風習「よばれ」にちなんだイベントや、能登在住の作家による美術展も開く予定だ。中谷さんは「かつての庄屋のように地域の中心となって、交流の輪を広げていきたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/21(火) 2:48

北國新聞社