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“最良の物語”を追求。『アリス・イン・ワンダーランド』製作者が語る

ぴあ映画生活 6月22日(水)12時1分配信

人気シリーズの最新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』が7月1日(金)から公開になる。前作から6年ぶりに新作が製作されたが、プロデューサーのスザンヌ・トッドによると、スタッフは休止していたわけではなく、時間をかけて“語る価値のあるドラマ”を探し続けていたという。

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2010年製作の『アリス・イン・ワンダーランド』は、19歳のアリスが幼少期に訪れたワンダーランドを再訪する物語を描き、全世界で圧倒的な成功をおさめた。トッドは「前作は興行的に成功しただけでなく、他の映画やハリウッドに大きな影響を与えたと思います」と語る。「古典的な物語を、最新の映像技術を駆使して、現代の観客に向けて語る手法は、多くの映画がマネしました。ハリウッドはひとつの作品が大成功すると、その波に乗ろうとする傾向がありますから。でも、そのすべてが成功しているわけではありません」

そこでスタッフは、アリスの新たな物語を描くために集まった。「最も時間をかけたのは脚本です。私たちはまず、次の作品はもっと軽快で楽しい映画にしたいと決め、それぞれのキャラクターについて長い時間をかけて話をしました。キャラクターのすべてが魅力的ですから、チェシャ猫や双子のトウィードルディーとトウィードルダムについて深く語ることもできたでしょう。そんな中で自然と、アリスとマッドハッターの友情や、赤の女王と白の女王の姉妹のドラマにフォーカスがあたるようになっていきました」

脚本づくりの先頭に立ったのは、前作の脚本も執筆したリンダ・ウールヴァートンだ。「リンダは私の親友で、リンダの20代の娘が本当に小さい頃からずっと付き合ってきました。彼女が脚本を手がけたディズニーのアニメーション『美女と野獣』は、アニメ史上初めてオスカーの作品賞候補になりましたが、脚本が素晴らしかったからだと思います。あの映画の主人公ベルは、読書が大好きで、さまざまな知識を得ようとしていますが、あれはリンダの姿そのものです。彼女はとにかくパワフルで好奇心旺盛な人ですから」。その姿勢は、『…時間の旅』のアリス像にも受け継がれている。前作のラストで父の仕事を継ぐことを決めたアリスは、新作のオープニングでは船に乗って世界の海を旅しているが、トッドは「リンダも勇敢な人ですから、アリスみたいに船の船長になりたいんだと思います」と笑顔を見せる。

その後、アリスは再びワンダーランドに誘われ、親友ハッターの危機を救うために、自ら“時間の旅”に出かける。何とかしてハッターを助けたいと思うアリスは、勇敢に行動するが、簡単には過去を変えることはできない。「前作ではアリスが、『あなたは誰なの?』とか『本物のアリスなの?』と質問される中で、自分らしさを取り戻して、自分で決断し、行動するまでが描かれました。だから3年後を描いた新作でもアリスは自分の判断で行動するんです。でも、これまでに“過去”を変えることができた人がいたでしょうか? 残念ですけど、私もまだできていません(笑)。20代になったアリスは、自分で判断して行動できるようになったけど、そのことを追求するあまり、家族や愛する人のことをないがしろにしていて、周囲とのバランスをうまくとれていないんですね。でも、彼女は冒険を通して、“過去”を変えることはできないけど、“現在”を見つめれば、“未来”を変えることができると学んでいきます」

これこそが、製作陣が時間をかけてたどりついた“語る価値のあるドラマ”だった。「脚本を作るのに2年かかりました。その後に監督のジェームズ・ボビンが加わり、脚本をさらに改稿して、キャストのスケジュールを調整して……6年がかかりましたが、その間にアン・ハサウェイはオスカーを受賞し、ミア・ワシコウスカはすぐれた作品に数多く出演しました。“現在”がこの映画にとって最良のタイミングだと思っています」

『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
7月1日(金) 全国ロードショー

最終更新:6月22日(水)12時1分

ぴあ映画生活

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。