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消費量増える犬肉、海外の抗議が裏目に?中国

AFPBB News 6/22(水) 17:04配信

(c)AFPBB News

【6月22日 AFP】中国・広西(Guangxi)省チワン族自治区の玉林(Yulin)で、今年もまもなく「犬肉祭」が開かれる。この祭りには世界の団体や著名人らがこぞって抗議し、国外で数百万人分の反対署名も集まっているが、地元住民たちはこれが逆の効果を生んでいるという。さらに多くの人が犬肉食に興味を示すようになっているからだ。

 玉林のある精肉店の店主は「犬肉の売り上げはこれまでにないほど伸びている。昨年はそれまでの5割増しを超えていた」とAFPに明かした。

 活動家らの話では、犬はおびえればおびえるほど肉の味が良くなるという言い伝えがあるせいで、玉林では犬が殴打されたり生きたまま煮たりされているとして、この貧困に苦しむ中国南部の街に対し、国際社会は激怒している。夏至に合わせて行われるこの祭りのために殺される動物は、1万匹以上。これを「野蛮だ」と非難した英人気テレビタレントのサイモン・コーウェル(Simon Cowell)さんをはじめ、著名人らの関心も集めている。

 今年は21日に開催されるが、緊張はすでに高まっている。先月には、中国で芽生え始めたばかりの動物愛護運動の活動家らが、広西省に向かっていた小型トラックの通行を阻止。荷台には首輪付きのものも含め、犬猫400匹が押し込められていたという。

 しかし地元住民らは、活動家らの努力が裏目に出ているという。ある犬肉販売業者は「抗議のせいで、玉林で犬肉祭があることを知る人が増え、皆が試しに食べに来る」と話す。

■抗議運動の方向転換

 玉林の犬愛好家でさえ、抗議運動の逆効果を嘆いている。犬の保護施設を新設したある男性は、匿名で取材に応じ「以前は、敵は犬肉好きの人々だと思っていた。だが今では、外部の活動家が敵だと私たちは考えている」と話した。

 この男性は犬肉の取引に断固反対し、市場で救ったレトリバーを引き取って飼っているが、国外からの抗議は「妨害行為」でしかなく、逆に地元は自分たちの伝統を守ろうと躍起になってしまうと指摘した。

 男性によると、住民たちは郷土愛と伝統への誇りから、変化を訴えるよそ者が圧力をかけているという見方をしがちだという。「外国人が中国にやって来て、中国にはこんな問題やあんな問題があると言い出すと、中国人は腹を立てて聞く耳を持たなくなる」

 保護施設の運営者たちは殺される犬を減らすために、犬は食肉にするよりもペットにした方が、ペットウエアやグッズなどでより多くの利益を生み出せることを示そうとペットセンターを作っている。

 米カリフォルニア(California)に拠点を置く団体「デュオデュオ(Duo Duo)」は、犬肉祭りに反対する250万人の署名を集めた。同団体の設立者で台湾系米国人のアンドレア・ガン(Andrea Gung)さんは、現地であまりの反発を受けて、方向転換せざるを得なかったという。訪れた昨年の祭りでは、誰もがガンさんたちを嫌った。現地で動物保護活動家だと名乗ることはもうできないという。

 デュオデュオでは、次の世代が犬肉食を自然に拒否するようになってほしいという思いから、現在は学校での動物愛護プログラムに資金提供を行っているという。

■日常的に消費され続ける犬肉

 中国には、絶滅危惧種以外の動物を保護する法律は存在しない。抗議は玉林の祭りに集中しているが、実は中国南部では国際社会の目に触れることなく1年中、犬が殺され、消費されている。

 湿度が高い街中に放置された工場跡が点在する玉林では、露天商たちが死んだ犬をつるし、そこから直接肉をそぎ切って、背の低いテーブルの周りに集まりビールを飲む男たちに売っている光景もみられる。都市部の市場には犬肉の専用売り場があり、料理店の広告には毛並みの良いレトリバーの写真が使われている。

 市場調査会社ユーロモニター(Euromonitor)によると、中国では過去10年間にペットを飼う家庭が急増し、今では3000万世帯近くが犬を飼っているという。それでも犬肉食の風習は依然残っている。各地の食肉処理場へ調査員を派遣している動物愛護団体「国際人道協会(HSI)」は、玉林では1日に平均300匹が殺されていると推算している。映像は中国・広西省チワン族自治区の玉林にある保護施設。5月10日撮影。(c)AFPBB News

最終更新:6/23(木) 17:17

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