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シカ誘導柵8月完成 加賀の県境5キロ、切れ目にわな

北國新聞社 6月22日(水)3時3分配信

 農林業被害を及ぼすニホンジカを捕らえるため、石川県が加賀市の福井県境付近に設置するシカの誘導・捕獲用の金網柵の取り付けが今月から進められている。当初は柵で県境を封鎖する方針だったが、福井県側から反発する声が上がったため、位置を加賀市の林道沿いにずらし、柵の切れ目にわなを仕掛けて捕獲する形に改めた。延長約5キロの柵は8月下旬に完成する予定で、9月から捕獲に取り組む。

 柵の高さは2メートルで、県境から約500~1500メートル東側の加賀市奥谷(おくのや)町、熊坂町、曽宇(そう)町の計3カ所に設ける。約200メートルごとに切れ目を設け、餌の牧草と檻(おり)「はこわな」を置いて捕らえる。

 設置後は周辺を定期的に巡回するほか、周辺にカメラを置いて捕獲状況を監視する。檻の数や設置場所を随時変えながら、効果的な個体数の減少を図る。

 石川県はシカが増加傾向にあることから、食害だけでなく、角を樹木で研ぐことによる森林や農地の荒廃が懸念されるとし、当初は県境の24キロにわたって柵を設ける予定だった。福井県側から「シカがとどまり、福井県内の被害が拡大する」などと反発する声が上がったため、捕獲による個体数減少に取り組むことで福井側から合意を得た。

 21日は石川県の担当職員が加賀市奥谷町を訪れ、設置状況を確認した。県森林管理課の山崎浩一課長は「柵は封鎖目的ではなく、シカの習性を生かして切れ目まで誘導し、捕獲するのが目的だ。被害防止に努めたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6月22日(水)3時3分

北國新聞社