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LINEにも期待 IT銘柄を多く含むマザーズ指数は年初から上昇

ZUU online 6/23(木) 18:54配信

ついにLINEの東証上場が決まった。今回LINEは日本企業初となる日米同時上場を行う。東証には7月15日、ニューヨーク証券取引所には7月14日(現地時間)に上場する。上場時の時価総額は5880億円程度、今回のIPOで980億円程度の資金を調達する。日米ともに今年最大のIPOだ。

LINEと同じIT系銘柄が多く含まれる東証マザーズ指数は今年、日経平均株価や他の指数と比べて大きく上昇している。直近は下げ基調にあるものの、2月には700を切っていた指数も5月には1200を超えるまでに伸びている。中でも情報通信業(IT)の伸びが大きい。LINEの上場市場は東証1部か2部であるが、ITセクターの伸びが顕著な直近の動きからすると、LINE上場後の株価の動きにも期待が集まる。

■春まで急伸したマザーズ市場

マザーズ市場は、日本においてはJASDAQとともに新興市場と言われる成長企業向けの株式市場だ。東証一部、二部に比べて上場基準が緩やかであり、高い成長性が期待される場合には新しい企業や赤字企業でも上場できることが最大の特徴だ。

アベノミクスによる円安トレンドが転換し、日本の大手企業の業績には陰りが出てきている。企業業績の停滞をうけて東証1部や日経平均採用銘柄の株価は停滞気味だ。その中で、成長企業、そして為替の影響を受けづらい企業が多く上場するマザーズ市場への注目度が増している。IT、バイオ、フィンテック、自動運転、ロボット、人工知能、VR、ドローン、民泊と言った次世代の注目テーマに関連する企業が多いこともその人気に拍車をかけた。 時価総額が小さい銘柄も多く、株価の変動率が高いこともあって、特に個人投資家に人気の市場となっている。

このような人気を受けて、マザーズ指数は今年、年初から好調に推移してきた。今年は中国発の世界景気後退懸念、そして原油安などを受け、年初から日本株は大きく調整して始まった。しかし2月12日を底に日経平均やマザーズ指数は反発に転じた。2月12日の年初来安値からのマザーズ指数は4月21日高値まで85%の上げを演じた。 一方、同時期の日経平均は、2月12日安値から4月戻り高値まで19%の上昇に留まっている。

6月に入り、英国のEU離脱懸念から世界的にリスク回避の動きが顕著となり株価が大きく調整している。マザーズ指数も大きく下げてはいるものの、6月22日現在でマザーズ指数が年初来で9%高とまだ2016年でプラスを保っているのに対し、日経平均は15%のマイナス。マザーズ市場の一人勝ち状態は続いている。

■バイオと情報通信(IT)がマザーズ人気の双璧

マザーズ指数の上昇については、そーせい <4565> を筆頭とした創薬やバイオ関連銘柄の上げがドライブとなったことが話題になった。マザーズ指数が2月安値から85%ほど上げる中、そーせいは2.6倍になった。そーせいが所属するマザーズの医薬品セクターの時価総額は1.3倍となっている。ただ、マザーズを押し上げたのは薬品セクターだけではなく、ITセクターの寄与度も高い。ITセクターは2月安値から時価総額を80%ほど増やしている。マザーズ指数におけるウェイト、マザーズ指数上昇に対する寄与度ともに、バイオとITは双璧だ。

■ITセクターの大型新人としてLINEにも期待

マザーズの情報通信のシンボル銘柄はJIG-SAW <3914> だった。2月からの上昇率は一時5.9倍に達した。安倍内閣が、将来の成長戦略として人工知能分野に注力するとしたことから人工知能関連銘柄として、またIoT関連銘柄としても人気化した。バイオのそーせいやサービス業のブランジスタ <6176> ともにマザーズ市場のシンボル銘柄とし市場を牽引した。ただJIG-SAWに関しては、会社の成長に対する疑惑が広がり4月20日をピークに株価は急落している。

そのほかにマザーズのIT銘柄で活躍が目立ったのは、モルフォ <3653> だ。モルフォは2月安値から一時2.8倍。画像処理を得意とする企業で、トヨタ <7203> やデンソー <6902> とともに自動運転の開発に関わっており、ドローンの技術なども注目されていることから人気化した。

先駆したJIG-SAWやモルフォが調整に入る中、マザーズのITセクターでは、じげん <3679> 、アカツキ <3932> などが時価総額を伸ばしてきている。じげんは転職、人材派遣、アルバイト系のウェブサイトを運営している。アカツキは、スマホ向けソーシャルゲームの企画・開発などを行っている企業だ。ただ、ともに時価総額は400-500億円程度。知名度でもこれからという段階だろう。

4月22日にIPOしたばかりのグローバルウェイ <3936> は転職情報サイト「キャリコネ」を運営している企業だ。14,000円で初値形成後、4月末には2万円を突破した。その後は調整しているが、情報通信のシンボル銘柄として期待が高まった。

このようにIT系銘柄が奮闘する中で、時価総額、知名度ともに別格なLINEへの期待は大きい。LINEは7月14日に米国ニューヨーク証券取引所(NYSE)に、そして7月15日には東証に上場する。セクターは情報通信だ。上場市場は東証ではあるが、IT系銘柄の伸びが著しかった直近の動きから見るに、LINEの株価も上場後の動きに期待が持てるのではないか。


平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

最終更新:6/23(木) 18:54

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