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ムスダンの狙いはグアム 金正恩氏「攻撃能力確保した」

聯合ニュース 6月23日(木)11時10分配信

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は22日に実施した中距離弾道ミサイル「ムスダン」(北朝鮮での呼称「火星10」)の発射実験が成功したと主張し、米領グアムの米軍基地を攻撃する意志を明確にした。

 朝鮮中央通信は23日、発射実験に立ち会った金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「太平洋作戦地帯内の米国のやつらを全面的かつ現実的に攻撃できる確実な能力を持つことになった」と述べたと、伝えた。ムスダンの主な標的が太平洋上のグアムの米軍基地であることを明確にしたといえる。

 ムスダンの射程は3000~4000キロで、日本全土とグアムを射程に収めるとされる。今回ムスダンが発射された北朝鮮東部の元山からグアムまで約3500キロだ。

 グアムの米軍基地は在日米軍基地と同じく朝鮮半島有事の際に韓国支援の役割を担い、兵力と物資を供給する。また、平時に米軍の戦略兵器が出動する基地でもある。年初に北朝鮮が4回目核実験を強行した直後、米国が北朝鮮に対する武力的な示威行動として朝鮮半島に展開した戦略爆撃機B52もグアムの空軍基地から飛び立った。

 北朝鮮は20日に国防委員会の報道官談話で、B52に言及しながらグアム基地を「朝鮮半島を作戦目標とする米国の海外侵略基地」と見なし、威嚇した。

 北朝鮮がムスダンの発射実験を繰り返すことで攻撃技術を高め、核弾頭の小型化技術も確保する場合、グアムの米軍基地は国防委員会報道官談話の主張通り北朝鮮による核攻撃の脅威にさらされることになる。朝鮮半島有事の際にはグアムを核兵器で攻撃するとけん制することで、朝鮮半島への米軍戦力の増強を妨ぐことも可能だ。

 韓国に対する米国の拡大抑止力の提供に重大な壁が立ちふさがることになる。有事の米軍戦力の増強と米国の拡大抑止力の提供は韓米同盟の柱だが、北朝鮮がグアムの米軍基地に対する核攻撃能力を持てば韓米同盟そのものを危機に陥れかねない。

 韓国・国民大政治大学院のパク・フィラク教授(国際政治学)は「北がムスダンでグアム攻撃能力を備え、さらに大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で米本土の攻撃能力まで確保すれば、韓米同盟は深刻な危機に直面する」と懸念した。

最終更新:6月23日(木)12時3分

聯合ニュース