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初の重力波観測、100億年以上前の「2つの巨大恒星」の成れの果てだった

sorae.jp 6月23日(木)3時20分配信

今年の2月12日に世界で初めて観測された「重力波」。6月には2度目の重力波が観測されるなど、いよいよ重力波天文学の本格的な始動を感じさせるニュースがいくつも飛び込んできました。そして今回、1回目に検出されたの重力波を生み出した2つのブラックホールは、100億年以上前に誕生した2つの巨大恒星のなれの果てだったという研究がNatureに報告されています。
 
2月に観測された1回目の重力波は、太陽質量の29倍と36倍のブラックホールがお互いの周りをスピンし、最終的に合体したことで発生したと予想されていました。そしてワルシャワ大学のBelczynski氏とそのチームは、1回目の重力波の検出「GW150914」を元に、2つの恒星がどのようにしてブラックホールになったのかをシミュレーションしました。
 
その結果、ビッグバンから20億年後、現在から120億年以上前に誕生した2つの星が、このブラックホールを生み出したことがわかりました。この太陽質量の40倍~100倍の2つの星は、まず大きな星がブラックホールとなり、最終的に2つの巨大ブラックホールが形成されます。そしてこの2つのブラックホールは衝突にいたるまで、100億年以上も共存関係を続けたのでした。
 
さらに研究チームは、32.6億光年の距離の立方空間において毎年218のブラックホールの衝突(とそれに伴う重力波の発生)が存在するはずだと計算しています。そして、より重力波の検出能力が上がれば年間で1,000以上のブラックホールの合体が検知できるだろうと予測しています。
 
今後は米国のLIGOだけでなく、日本の重力波望遠鏡「KAGURA」や欧州でも重力波の検知や研究が進みます。宇宙の誕生の謎を解き明かすことが期待される重力波の研究は、今後私達に何を教えてくれるのでしょうか。

最終更新:6月23日(木)3時20分

sorae.jp