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平成生まれで結成・Tokyo Recordings流 “音楽レーベルのあり方“「いかにクリエイティブでいられるか」が重要に。

SENSORS 6/23(木) 15:00配信

「レーベル結成から2年経ち『いかにクリエイティブでいられるか』が重要になった」そう語るのは、平成生まれだけで結成された新進気鋭の音楽レーベルTokyo Recordings代表・小袋成彬氏。Tokyo Recordingsは以前SENSORSでも取り上げた綿めぐみや、Capesonといったアーティストを輩出し、水曜日のカンパネラの楽曲「ナポレオン」を手掛けたことでも知られ、いま東京で最も注目を集めるレーベルのひとつ。レーベル設立から2年近くが経ち、Tokyo Recordings代表・小袋成彬(以下、OBKR)氏の今までの歩みと、レーベルの変化について話を伺った。

レーベルの代表は経営者、プロデューサー、作詞家、シンガー 4つの顔を持つ

Tokyo Recordings設立前はR&Bユニット「N.O.R.K.」でシンガーとして活動していたOBKR氏。現在は綿めぐみなどの楽曲の作詞を担当したり、80kidzのライブツアーにシンガーとして同行したりと多方面で活躍している。経営者、プロデューサー、作詞家、そしてシンガーと4つの顔を持ち、多彩な方面で活躍するOBKR氏の原体験には「歌」があるという。


OBKR: 野球をやっていた高校時代、ホームベースに先輩がいる中で、センターの奥に立って校歌を歌わされたことがあるんです。他の皆は先輩に怒鳴られているのに僕だけ拍手されて(笑)、自分はその時歌がうまいんだと自覚して、仕事にしたいなと思いました。


その後、大学生になりR&Bユニット「N.O.R.K.」を結成。アーティストとして活動しようと思ったきっかけは「作品をつくらないと次につながらないと思ったから」と語る。


OBKR: 当時は自分の将来なんて全然見えてなくて、とにかく自分の得意なものを何か発表しようと。実際に一緒にN.O.R.K.をやっていたメンバーには作曲の話が来たこともあって、動き出せば次につながっていくんだなと実感しました。N.O.R.Kを解散した時は、人前で歌いたい時期ではなかったので、曲づくりの体制をつくりたいと思ってレーベルをはじめました。

--原体験である「歌」から一度離れたんですね。

OBKR: そうですね。プロデューサーになって皆で一緒に仕事をするようになってから、音楽を聴く時も歌を中心に聴かなくなりましたね。それよりも、歌がトラックとどう絡み合っているのかに関心が向くようになって、視点が広がったなと。

--現在は自らの中で「歌」の立ち位置はどう変化しましたか?

OBKR: 曲をつくっている時は自分をどう表現するかが一番大切で、他人にどう思われるか、何を言われるかが二の次になってくるんです。なので、歌をうたうことに興味がなくなった。けれどもアーティストのプロデュースをする際に、歌詞を書くためにその人の人生について深く話を聞くことがあって、人の人生をのぞくと自分が歌いたいことが見えてくる。なので最近は「歌いたい」欲求が強くなってきています。


最近では、環ROYやTaquwamiと共同で楽曲をリリースするなど、シンガーとしての活動も幅広い。続いて話を伺ったのは経営者・起業家としての側面。大学時代は経営学を真剣に学んでいたOBKR氏。意外にも大学で学んだことがレーベル運営や「歌詞づくり」に活きているという。


OBKR:大学でビジネスモデルにまつわるフレームワークを習ったことで、レーベル立ち上げの際に、流通やチャネルといった、何が足りていないのかを体系的に理解することができました。

また学問は関係ないんですが、大学のゼミでプレゼン資料をよく作ってていたことが歌詞づくりに活きています。資料を先生に見せる度に「短くしろ」と言われていて、試行錯誤しながらまたプレゼン資料を作りなおしていました。実はこの削る方法論が、歌詞を書く時にも活きたんです。例えば「雨が降っているのに傘がなくて、私は濡れている」といった情景を描写したい時に「濡れて冷えた身体」とギュッと短くまとめることができるように。

--レーベル内で作詞をOBKRさんが担当するようになったのはなぜですか?

OBKR:他のメンバーが曲作りに長けているので任せたいのと、僕は作曲よりも作詞が好きなんです。「人が歌に感動するのはどういう時か」と考えると、ストーリーや物語に感動していると思うんですよ。楽曲とストーリーが合わさってひとつの世界観ができあがる。歌詞を書くことによって、その感動の一端を担いたいんです。

--先ほど「人の人生について深く聞いて歌詞を書く」とおっしゃっていましたが、もう少し具体的に教えてもらってもいいですか?

OBKR:基本的には、色んな人の人生や考え方を聞いて、それを歌詞にします。最近では、ある女性アーティストに自身の半生を1万字書いてもらって、それを削ってアルバムの歌詞にしていきました。綿めぐみの『ブラインドマン』は自分の体験を詞にして綿ちゃんに歌ってもらったので、これは例外ですね。

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最終更新:6/23(木) 15:00

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