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韓国青磁の歴史が書き換わるか 全羅道山中から千年前の煉瓦窯跡が出土

ハンギョレ新聞 6月23日(木)20時42分配信

全羅北道鎮安郡道通里の窯跡に学界の関心が集中

 透き通った空色で知られる高麗青磁の歴史が書き換えられるかもしれない。韓国初期青磁の起源を高麗の首都だった開城(ケソン)附近の京畿道、黄海道一帯の窯跡としてきた学界の定説が挑戦を受けることになった。最近、全羅道の辺境の地である全羅北道鎮安郡の山村で、初期青磁を焼いた1000余年前の大型窯跡が相次いで発見されたためだ。この遺跡が国内最古の青磁生産遺跡かを巡って学界の関心が集中している。今月15日、国立全州博物館が韓国国内の陶磁史専門家を招へいし、発掘説明会を開いた鎮安郡聖寿面道通里中坪マウル(村)の1、2号青磁窯跡が話題の遺跡だ。博物館側が今春から発掘を始めたこの遺跡からは、初期青磁を生産した煉瓦窯跡とともに草創期の青磁椀、匣鉢などが大量に出土した。

 何よりも道通里遺跡はこれまで京畿圏一帯の初期青磁遺跡には見られない独特の特性を見せる。学界では、高麗青磁が9~10世紀に中国の唐と以後の五代十国時代(907~960年)呉越の影響を受けて西海岸(黄海)に近い京畿、黄海圏一帯の窯で始まったと推定してきた。これに対して道通里の窯跡は、草創期青磁生産の窯形態である中国風煉瓦窯が全羅道の山間中地域で確認された初の事例だ。村の中央にある楼亭を壊し、その下を掘り下げたところ出土した窯跡は、長さが21メートルあった。燃焼室、焼成室、出入り施設などを備えた精巧な煉瓦窯構造だ。火を点ける燃焼室は石で作られ、器を焼く焼成室の内壁は石、泥、匣鉢(焼く時に青磁にかぶせる容器)で、外壁は一部に煉瓦を用いて精巧に積まれている。煉瓦、泥、匣鉢を順番に用いた事実が確認されている。

 高麗青磁窯は初期は煉瓦窯で、以後に泥窯に変化したとされている。10世紀の中国風煉瓦窯から11世紀に煉瓦窯と泥窯を混用し、その後泥窯に変遷して、特有の象嵌青磁として花開いた。道通里窯跡は積む素材が煉瓦、泥、匣鉢の順に変わる過程を、現場博物館のように1カ所で全て見せる唯一の遺跡という点で、重要な意味を持つという評価だ。青磁は高麗の首都だった開京(開城)に捧げた献上品が主体だった。ほとんどの窯が海辺や海から近い地域に集中しているが、道通里のように海から遠く離れた奥深い山中に大規模な窯跡があることも特異だ。

 今まで朝鮮半島で最も古い青磁生産窯は、10世紀中盤の京畿道始興(シフン)芳山(パンサン)洞、龍仁西里(ヨンインソリ)、黄海道白川(ペクチョン)などの煉瓦窯であると言われてきた。道通里窯跡が既存の窯より年代が遡るかが争点になる。今回の発掘に諮問委員として参加した忠北大のイ・ジョンミン教授や大韓文化財研究院のハン・ソンウク院長は、遺跡の年代を既存の窯と同じ10世紀中盤、あるいはやや後の10世紀後半と見た。イ教授は「窯の構造から見て青磁生産施設が鎮安にできた後に土着化されていく伝播段階の遺跡と見える」と話した。

 しかし、発掘を主導した国立全州博物館のチョン・サンギ学芸官は最も早い初期青磁窯である可能性を提示する。「出土した椀の日暈紋の高坏が始興芳山洞や龍仁西里から出土した日暈紋の高坏より早い時期の特徴を見せる。後続の発掘成果によっては年代が遡る公算もある」ということだ。

 もう一つの論点は、甄萱(キョンフォン)が立てた後百済との関係だ。群山大のクァク・チャングン教授は、朝鮮半島の初期青磁に最も強い影響を及ぼした中国の越州窯を支配した五代時代の呉越王国と後百済が使節を交換するなど密接な関係だった点を重視して、青磁の後百済伝来説を提起している。918年に甄萱は呉越に船で馬を送りもしたし、927年には呉越の王の錢鏐も使節団を全州に送る程に交流が盛んだった。鎮安の山奥に大規模な窯を作るような現地豪族勢力の実体が歴史的に知られていないという点も謎だ。

 多くの争点と疑問を解くことができる実証的端緒は、未発掘の窯跡の追加調査に期待するほかはない。だが、未発掘部分は民家や村会館など、村の施設の下に埋まっていて、窯跡は道指定文化財目録にも載っていないのが実情だ。イ・ジョンミン教授は国家史跡指定と体系的な調査支援が必要だと助言した。

ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月23日(木)20時42分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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