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井波彫刻で寺号額 さいたま市東光寺発注 島田さんが制作

北日本新聞 6月23日(木)21時52分配信

 南砺市井波の木彫刻家、島田見根夫(みねお)さん(58)が、さいたま市の寺院の依頼で、縁に鳳凰(ほうおう)や桐(きり)の彫刻を施した寺号額を仕上げた。彫刻で趣向を凝らした寺号額は珍しく、井波彫刻の技術アピールにつながっている。 (南砺総局長・宮田求)

 発注したのは、曹洞宗寺院として約550年の歴史を持つ東光寺(さいたま市)。日展で活躍してきた島田さんは、この寺と20年近くの付き合いがあり、これまで聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)、達磨大師立像(りゅうぞう)などを納めてきた。

 寺の名称を記した寺号額は、昨年12月に依頼を受けて制作を進め、今月中旬に完成させた。高さ135センチ、幅255センチ。

 富山市の寺院住職でもある松本誠諦(じょうたい)住職の思いを反映し、寺号を表した本体周囲の額縁は、上部左右に鳳凰、側面にそれぞれの尾、下部に曹洞宗と縁が深い桐の葉、花を配置した。いずれも浮き彫りで精巧に表されている。

 寺号は松本住職の筆跡を忠実に反映し、かすれた部分も細やかに刻んだ。文字の背景にはのみ跡を残し、年輪と調和した風情を漂わせる。

 島田さんは「自分の腕を高められる仕事をいただき、育ててもらった」と寺に感謝。寺号額については「寺の顔の制作を任された」との自負を胸に、制作してきた。

 文字の表面に、地元の漆工芸作家、志観寺範從(のりよし)さん(69)が金箔(きんぱく)を貼った。納入前日の28日まで、井波地域中心部の八日町通り沿いの個人ギャラリーに展示している。

北日本新聞社

最終更新:6月23日(木)21時52分

北日本新聞