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平和誓い鎮魂 知事元米兵事件に憤り 全戦没者追悼式

沖縄タイムス 6/24(金) 5:00配信

 戦後71年の「慰霊の日」となった23日、県と県議会が主催した沖縄全戦没者追悼式が糸満市摩文仁の県平和祈念公園で執り行われた。県内外から遺族ら約4700人が参列。公園内の「平和の礎」に刻まれた24万1414人の戦没者を悼み、平和への誓いを新たにした。旧制中学校や地域関係者らが催した慰霊祭も各地であり、県内は終日、鎮魂の祈りに包まれた。

 追悼式の平和宣言で翁長雄志知事は、元海兵隊員で米軍属による暴行殺人事件に触れ、日米地位協定の抜本的な見直しと海兵隊の削減を含む基地の整理縮小を要求。事件を「非人間的で凶悪。県民は大きな衝撃を受け、不安と強い憤りを感じている」と非難し、日米両政府へ実効性のある対応を求めた。
 県議会の喜納昌春議長は、県民の尊厳や人権を侵害する米軍基地絡みの問題に対し、戦後の立法院と県議会で議決した意見書・決議が、今回の米軍属の事件で計511件に上ると明らかにした。県遺族連合会の宮城篤正会長は「戦争につながる新たな基地建設には遺族として断固反対」と表明した。
 来賓あいさつした安倍晋三首相、大島理森衆院議長、山崎正昭参院議長はいずれも事件に言及。一方で安倍首相は地位協定について、改定ではなく軍属の範囲を見直す運用改善で米国と合意し、交渉中との政府の対応を説明した。
 金武小6年の仲間里咲(りさ)さん(11)は「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」と題して平和の詩を朗読。つしま丸児童合唱団と那覇少年少女合唱団30人余が「ねがい」「月桃」など5曲を歌った。式には関係閣僚やキャロライン・ケネディ駐日米国大使らも参列。参列者は戦後70年の昨年より約700人少なかった。
 沖縄戦で亡くなった島田叡(あきら)知事ら県職員469人をまつる「島守の塔」では、県が慰霊祭を主催。昨年まで戦時中の職員や遺族らでつくる島守の会を中心に開いてきたが、高齢化のため県が引き継いだ。

最終更新:6/24(金) 5:00

沖縄タイムス