ここから本文です

伊藤嘉洋の週間株式相場見通し~各国による政策協調で、出直りを探る局面

ZUU online 6月24日(金)18時10分配信

■日経平均予想ジ レンジ 14,630 ~ 16,000 円

今週の相場は、英国のEU離脱懸念がやや後退したことを受けた欧米株高や円高一服感が支援材料となり、日経平均は3日続伸を絡め、16,200円台の戻りを見せた。しかし、週末の英国の国民投票でのEU離脱報道からリスク回避の売りが広がり、2/12以来15,000円を割り込む波乱の展開となった。

■海外の焦点

英国のEU離脱により、欧州は分裂し、世界経済に大きな混乱を招くことが懸念される。G7では市場の鎮静に向けた緊急声明を出す方向で調整を行っている。各国による協調的なドル供給や金融緩和圧力で市場の混乱が早期に収束することが求められる。

麻生財務相は会見で「極めて神経質な為替の動きが継続することのないよう注視し、必要な時はしっかり対応する」とした上で「離脱したから急にどうなる話ではない」と語った。

米国ではイエレンFRB議長は上院銀行委員会(6/21)証言で「海外リスクや米国内での雇用減速に伴い利上げに向けた慎重な対応が正当化される」との認識を示した。市場では、7月下旬に開催されるFOMCまでは6月分の雇用統計しか発表されないため、7月会合で利上げを見送る公算が大きいことを示唆していると受け止められている。

■国内の焦点

一方国内では、6/22第24回参院選(7/10投開票)が公示され、与野党は18日間の選挙戦に入り、121議席を巡って舌戦を繰り広げる。与党はアベノミクス路線継続を訴え、野党はアベノミクス失敗を主張する。市場では、与野党は揚げ足を取るのはなく、デフレ脱却を目指し、民間の資金需要を誘発するような財政改革などの議論が活発化することを望んでいる。

■来週の株式相場

テクニカル面では、6/24安値14,864円はPBRが1.01倍まで低下し、売られ過ぎ水準に達した。これまで、相場急落時にはPBR1倍は底打ちのシグナルとされ、2/12安値14,865円時点では0.99倍で大底を入れた。従って、1.0倍では14,630円となるだけに、ここからの下値は限定的であろう。

以上、来週の相場は、参院選挙や月初めにかけて発表される米経済統計を睨み、米利上げ動向が焦点となる中、各国による政策協調で出直りを探る局面と捉えている。ただ、英国のEU離脱の後遺症が残り、外為市場での神経質な動きには留意しておきたい。日経平均のレンジとしては、上値は節目の16,000円が意識され、下値はPBR1.0倍の14,630円が目処となろう。

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト

最終更新:6月24日(金)18時10分

ZUU online