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「コスト競争力ある電源を確保できる」-国際石油開発帝石、火力向け燃料需要取り込み拡大の裏に“強固なサプライチェーン”

日刊工業新聞電子版 6月24日(金)15時8分配信

 国際石油開発帝石(INPEX)が火力発電所向けの天然ガスの供給で、発電関連ベンチャー企業の長岡火力発電所(東京都品川区)など2件の需要先を新たに獲得した。火力発電所の燃料となる天然ガスの供給は、これで3件になる。4月の電力小売り全面自由化を受けて電源開発投資が活発化する中、国内最大規模のガス田「南長岡ガス田」(新潟県長岡市)を保有するなどの強みを生かし、燃料向け需要の取り込みを加速していく構えだ。(編集委員・宇田川智大)

 長岡火力発電所は、電力分野を専門とする大和証券グループ本社系の投資ファンドが全額出資する発電事業会社。出力8万5800キロワットのガスエンジン火力発電所を長岡市に建設して2018年7月から運転し、つくった電気を新電力大手のエフパワー(東京都港区)に全量供給する。燃料として年間約8000万立方メートル使用する天然ガスは地元の中堅都市ガス会社、北陸ガスを通じて南長岡ガス田から調達する。

 同ガス田の天然ガス生産量は日量約310万立方メートル(2015年度)に上り、埋蔵量は国内最大級。発電所を建設する同市の西部丘陵東地区は、同ガス田から延びるINPEXのパイプラインに近い。北陸ガスがこのパイプラインから発電所へ、総延長1・5キロメートルのガス導管を敷設するため、大量の天然ガスを低コストで安定調達できる。

 事業者名は明らかでないが、火力発電の燃料としてINPEXの天然ガスの採用が別にもう1件決定。火力発電向けの天然ガス供給は、日本テクノ(東京都新宿区)が15年12月に新潟県上越市で営業運転を始めたガスエンジン発電所「上越グリーンパワー」(出力11万キロワット)を含めて3社になる。上越グリーンパワーには、年間約1億立方メートルの天然ガスを供給する契約だ。

 4月の電力小売り全面自由化を受け、新電力などの間で火力電源の新増設が相次いでいる。INPEXは燃料となるガスの需要増大も見込み、輸入液化天然ガス(LNG)受け入れ基地やパイプラインの建設などのサプライチェーン整備を進めてきた。「うちのパイプライン周辺に発電所をつくれば、コスト競争力のある電源を確保できる」(北村俊昭社長)として売り込みをさらに強め、天然ガスの供給先を広げていく考えだ。

最終更新:6月24日(金)15時8分

日刊工業新聞電子版

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