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ムスダン、頂点高度1413.6キロ・飛翔400キロ

ハンギョレ新聞 6月24日(金)14時8分配信

グアム米軍基地も射程内

北朝鮮「中長距離戦略弾道ロケット火星10成功」
高角発射は弾頭再進入技術の保有を主張し

日本の反発を鎮める意図
金正恩が3月に指示した

「核弾頭爆発試験」には言及せず
韓国軍「エンジン技術は進展
再進入技術は未保有」と評価

 北朝鮮が23日、4月から失敗を続けてきた「中長距離戦略弾道ロケット火星10」(ムスダンミサイルと推定)の試験発射に成功したと発表した。北朝鮮の複数のメディアが6回目に「成功」した試験発射の結果を大々的に発表したことにより、これまで積み重ねられた疑問が一部解けた。北朝鮮の発表どおり、実際に「発射成功」したのか韓米日各政府の暫定評価内容が微妙に食い違っている。

 まず北朝鮮は、試験発射に成功した対象を「地対地中長距離戦略弾道ロケット火星10」と明らかにした。「ムスダンミサイル」を指すものと推定される。ムスダンは米国の情報衛星が北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクド)舞水端里(ムスダンリ)でこのミサイルを初めて識別したことに由来するもので、北朝鮮が定めた名称ではない。

 北朝鮮は「弾道ロケットの最大射程距離をシミュレートして、高角発射体制で進行」したとし、「頂点高度1413.6キロメートルまで上昇し、400キロメートル前方の予定された目標水域に落弾」したと説明した。「高角発射」とは、正常軌道より高い角度でロケットと弾頭を分離させる方式だ。北朝鮮が頂点高度を明らかにしたのは今回が初めてだが、高度1400キロメートル以上までミサイルが上がったなら、正常角度(45度)での射程距離3000~4000キロメートルのムスダンミサイルに見合うエンジン出力と専門家らは判断している。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は「太平洋作戦地帯内の米軍を攻撃できる確実な能力を持つことになった」として、太平洋のグアム米軍基地に対する打撃能力を確保したと主張した。グアムは火星10が発射された江原道元山(ウォンサン)から3500キロメートル離れている。グアムの米軍基地は、沖縄の在日米軍基地とともに有事の際に朝鮮半島に増援戦力を展開する任務を遂行する。

 北朝鮮があえて技術的難易度の高い「高角発射」を選択した理由は、2通りあると思われる。第一に、「弾頭部の大気圏再進入技術確保」主張の実証が目的だ。北朝鮮は「(ミサイル)再進入区間での弾頭部の耐熱特性と飛行安定性も検証」したと主張した。しかし、韓国の合同参謀本部関係者は「我々は北朝鮮が再進入技術は保有できていないと判断している」として「弾道再進入の問題は追加的な分析と検証が必要だ」と述べた。第二に、「周辺国の安全」を考慮したという北朝鮮の主張に対する技術的根拠の提示だ。北朝鮮は「周辺国家の安全に些少な影響も与えずに成果的に進行」したと強調した。「日本の安全」を考慮したという主張だ。

 ただし、金正恩委員長が3月15日の「弾道ロケット大気圏再進入環境模擬試験」で指示した「核弾頭爆発試験と核弾頭の装着が可能な各種の弾道ロケット試験発射」のうち「核弾頭爆発試験」は今回の発表では言及されなかった。慶南大極東問題研究所のキム・ドンヨプ教授は「『目標水域に落弾』という北朝鮮の発表内容から見て、今回の発射では核弾頭爆発試験をしなかったか、あるいはしたが失敗した可能性がある」と指摘した。

 北朝鮮の「火星10試験発射成功」の主張に対する韓米日政府の反応は微妙に食い違った。韓国軍当局は「エンジン性能の面で技術的進展があったと評価する」としつつ、成功とは見難いと暫定評価した。合同参謀本部関係者はこの日、国防部定例ブリーフィングで「成功とは断言しがたい。最小射程距離(500キロメートル)以上を正常軌跡で飛翔するなど、実戦飛行能力が検証されなければならない」と述べた。反面、日本の萩生田光一・官房副長官はこの日、定例記者会見で「(北朝鮮のミサイル)技術開発が進歩しているということは否定できない事実と見る。中距離弾道ミサイルとして一定の機能が見られたことは、日本の安全保障に深刻な憂慮」と述べた。また米国のアシュトン・カーター国防長官は22日(現地時間)、「(成功可否を)評価できない」とし、ひとまず留保する態度を見せた。

キム・ジンチョル、イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月25日(土)5時0分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。