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自殺予防対策に繋がる成果 ~誕生日前後の死亡リスクが高いという事実

エコノミックニュース 6/25(土) 19:23配信

 大阪大学などの研究によると1974年から2014年にかけての日本で、自殺や事故を原因として死亡した全ての人々を対象とした統計分析を行った結果、誕生日には他の日より自殺や事故によって死亡する人数が多いことが判明した。

 自殺は現代日本を特徴づける深刻な社会的問題であり、その予防は喫緊の課題でであることは間違いないだろう 。大阪大学大学院国際公共政策研究科 松林哲也准教授とアメリカ・シラキュース大学リサーチアシスタントプロフェッサー上田路子氏は、死亡者の誕生日と死亡日の関係に注目し、1974年から2014年にかけての人口動態調査データを分析した。この調査データには当該期間中に自殺や事故を原因として死亡した全ての人々が含まれる。統計分析の結果、誕生日に自殺や事故で死亡する人数は他の日に死亡する人数と比べて大幅に多いことがわかった。

 死因別に見ると誕生日の影響が最も強く見られるのは自殺で、誕生日に自殺で亡くなる人々の数はそれ以外の日に亡くなる人の数より50%多いことを明らかにしました。誕生日に死亡する人が多い傾向は外国における研究で確認されているが、日本でもそのような傾向が見られるかについては今まで明らかになっていなかった。

 今回の研究は、自殺リスクの高い人が誕生日を迎える際には、医療関係者や家族・友人が格段の注意を払ったり、普段以上のサポートを提供したりすることの必要性を示唆しており、今後の自殺予防対策を考えていく上で社会的意義が大きいと考えられるだろう。

 誕生日前後の死亡リスクに関しては、これまでに二つの仮説が提唱されてきた。一つ目の「延期」仮説によると、誕生日など自分にとって意味のある記念日を迎えるまでは生き続けようとする人が多い場合、誕生日に死亡する人の数は少なくなると予想されます。対照的に、二つ目の「誕生日ブルー」(birthday blues) 仮説によると、記念日を期待していたような形で祝うことができなかった場合などには、孤独感などの心的ストレスが増えるため、誕生日に死亡する人の数は多くなると考えられる。欧米における近年の研究は後者の仮説を支持する結果となっているが、文化の異なる日本でも同様の傾向があるかについては明らかになっていなかった。

 松林准教授らの研究グループは、1974年から2014年にかけての人口動態調査の死亡票を用いて統計分析を行った。分析対象としたのは、自殺、交通事故死、溺死、窒息死、転落死。調査データには、当該期間中にこれらの死因によって死亡した全ての人々が含まれる。

 死因別に、誕生日からの日数と死亡者数の関係をポアソン回帰分析という統計手法を用いて分析したところ、誕生日の影響が最も強く見られるのは自殺で、自分の誕生日に自殺で亡くなる人々の数はそれ以外の日に比べて50%ほど多いことがわかった。さらに、乗用車やバイクによる交通事故死、また溺死や転落死などの数も、誕生日には20%から40%ほど上昇するという。自殺のリスクだけでなく、事故死のリスクも高くなる誕生日。浮かれすぎは要注意だろう。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:6/25(土) 19:23

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