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藤田征樹 ただ一人の「勝者」となるために

カンパラプレス 6/25(土) 11:20配信

 自身2度目となった2012年ロンドンパラリンピック、藤田征樹はロード・タイムトライアルで銅メダルを獲得した。それは、彼がようやく実現させた世界トップへの“返り咲き”だった。そして「自分は、もっと強くなれる」、そう手応えを感じた瞬間でもあった。

表彰台まであと一歩

 初めて出場した2008年北京パラリンピックで、藤田は銀、銅合わせて3つのメダルを獲得した。「次は金メダル」。周囲はもちろん、藤田自身もそれを目標としていたに違いない。ところが、思わぬ壁が立ちはだかった。クラス分けである。2010年のルール改正により、藤田はひとつ障害の軽いクラスに入れられたのだ。彼曰く、それは「ボクシングで階級がひとつ上がるようなもの」。競い合う選手のレベルが一気に上がり、全ての力を一段も二段も引き上げなければ、勝負の土俵にさえ上がれないような状況に陥った。

 それでも藤田には、ブレない信念があった。
「当時の僕は、まだ自転車競技を始めて間もなかった。だから、選手として未熟なところがたくさんあったんです。でも、だからこそこれからトレーニングをして、色々と経験を積めば、もっとレベルアップできるという思いがありました。だから、ルール改正で厳しい戦いになっても、自分さえブレずに高みを目指していけば、きっとまたこのクラスでも戦っていける。そう信じていました」

 それまで以上に、自分を厳しく律し、過酷なトレーニングを積んできた藤田に、一筋の光が差し込んだのは、ロンドンパラリンピック直前の2012年5月のことだった。イタリアで行われたワールドカップ、タイムトライアルで表彰台にあと一歩と迫る4位入賞。しかも、3位の選手との差はわずか1秒だった。

「20キロのコースをおよそ30分ほど走った中での、たった1秒でしたから、本当に悔しかったです。ただ、それまでは入賞したとしても6位とか7位と、表彰台からは少し離れていました。そんな中で、ルール改正以降では一番いい結果を残すことができた。ロンドンに向けて大きな手応えとなりました」

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最終更新:6/25(土) 22:34

カンパラプレス

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