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母国のEU離脱「ショック」、「国民分断不安」 佐賀県在住英国人の反応

佐賀新聞 6月25日(土)10時48分配信

 「離脱」か「残留」か-。英国のEU離脱をめぐる国民投票の行方を、佐賀県在住の英国籍の人たちも固唾(かたず)を飲んで見守った。残留派は「離脱」にショックを隠せない様子で、混乱する母国に思いを寄せた。

 「こんな結果になるなら投票すべきだった」。佐賀女子短大准教授のジョナサン・モクスンさん(47)はEU離脱の結果に驚いた。「最終的には残留派が勝つ」と考え、日本からの在外投票は見送っていた。

 来日して26年。帰国するたびに貧富の差の拡大を感じてきた。移民問題をめぐり国論を二分する状況は日本からでも理解できた。懸念するのはスコットランド独立運動の再燃。「国民の分断がさらに進むのではないか」と不安を募らせる。

 佐賀市の英語講師ガレス・ニューボルドーさん(39)も、インターネットでチェックしていた限りでは、残留派が勝利するとばかり思っていた。「EUの自由を実体験してきた私たち若い世代は残留派、年配の世代は離脱派と完全に分かれてしまった」と残念がり、「次は右派政権になる可能性があり、ナショナリズムの高まりが怖い」。

 駐日欧州委員会(EC)代表部に勤務した経験があり、九州大学EUセンターアドバイザーを務める八谷まち子さん(64)=佐賀市=は「冷静に、理性的に考えると残留した方がプラスなのに、格差や難民問題の原因はEUにあるという分かりやすい主張が広まってしまった」と話した。

 県国際課によると、県内で暮らす英国籍の人は21人いる。

最終更新:6月25日(土)10時48分

佐賀新聞