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[社説]大都市周辺に原発が10基もあっていいのか

ハンギョレ新聞 6月25日(土)23時56分配信

 原子力安全委員会(原安委)が23日、議論が絶えない新古里(シンコリ)5、6号機の建設を許可した。計画どおり建設が進むと、釜山(プサン)と蔚山(ウルサン)地域は、すでに稼動中の8基に加えて2基増え、世界最高の原発密集地になる。多い人口と重要な国家産業施設が集中する場所で重大な事故でも起きれば、想像を絶する事態となる。新古里原発団地の30キロ範囲内には、釜山、蔚山、慶尚南道の住民380万人が暮らしている。

 原安委は今回の審議で、一地域に多数の原発を建てることによる安全性を検討した結果、「多数ある原発の安全性は確保された」と結論を下した。安全に関わる重要な設備は原子炉と共有されていないため、一つの事故が他の原発の事故にはつながらないというのだ。だが、原安委は実務委員会の検討で、多数の原発のリスク評価と安全目標設定のための研究が追加で必要とする結論を下し、この問題に対する評価の不十分さを自ら認めている。世界のいかなる国も、これほどの人口過密地域に原発を密集させて建設した経験がないため、安全性を評価する方法など見つかるはずもない。大都市の周辺に10基も原発を作りながら、多数の原発の危険性を考慮したまともな検証もないのは深刻な問題だ。

 福島第1原発事故以来、原子力専門家は「重大事故が発生しうる」ことを前提として受け入れている。いかに最新の設計をしても、安全文化、規制など技術外の要因が作用し、予想を超える地震、津波、火災、洪水、テロなどが事故を招くおそれがある。こうした点を踏まえ、原発を可能にするには、人口密集地から離すというのが最も単純かつ確実な安全対策だ。

 夏場の電気料金を削るほど電力予備率も高く、長引く低成長とともに電力消費も予想を下回っている。原発の追加建設を無理に急ぐ理由はない。新古里5、6号機建設を急がず、できる限り慎重に安全性を検討すべきであろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月25日(土)23時56分

ハンギョレ新聞