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映像界に引っ張りだこな綾野剛、“常にネクストワン”な姿勢がクリエイターを虜に

クランクイン! 6/25(土) 7:20配信

 2016年も存在感のある役柄で、強い個性を発揮している俳優・綾野剛。公開中の最新作『日本で一番悪い奴ら』でも、「日本警察史上最大の不祥事」と呼ばれた事件の強烈な主人公を怪演している。彼と現場を共にした監督や共演者は口を揃え、メンタリティーや佇まいを絶賛する。多くのクリエイターを虜にする綾野の魅力とは……。

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 ここ数年、映画ばかりではなく連続ドラマの主演を務めるなど、幅広い活躍を見せる綾野。昨年放送された連続ドラマ『コウノドリ』では、これまでのミステリアスで繊細な青年像にプラスして、どこまでも深い愛情で人を包み込む柔らかい一面も見せてくれるなど、視聴者に毎回新鮮な感情を与えてくれる俳優として、お茶の間での認知度を上げた。

 そんな綾野が『日本で一番悪い奴ら』では、権力や欲望の渦に巻き込まれる北海道警の刑事を好演している。劇中、綾野演じる諸星は序盤こそ“社会正義”という抽象的な概念に従い行動していくが、“警察組織内での正義”に気づき、権力を持つことによって得られる“うま味”に取りつかれると徐々に変貌を遂げる。その巻き込まれ溺れていくさまが、身につまされる恐怖を感じつつも、非常にチャーミングなのだ。

 まさに綾野ならではと唸らされるキャラクター造形だ。メガホンをとった白石和彌監督は綾野を「共犯者」と表現した。クリエイターにとって「理詰め」でガチガチに作り上げる作品もあるが、現場のライブ感から色々なものを積み上げていくやり方もある。白石監督は「毎日空腹で現場に来てもらって、毎シーン一緒にご飯を食べている感じ」と綾野との現場を振り返っていた。とは言いつつ、綾野自身は「手綱を握っているのは監督。自分のイメージした映像をすべての部分で凌駕している」としっかりと役割分担を理解し、その上で絶大な信頼を置く。監督と俳優がタッグを組み、作品を作り上げるという意味では理想的な関係に感じる。


 さらに綾野は「出来上がった作品が“最大の敵”になる」という表現を使う。常に次回作が代表作になるよう、自身を鼓舞する。どんな趣の違う作品でも「一度使ったプロセスは使えない。また新しい自分で1からスタートする。そこから50にできるか、100にできるか」と自身にプレッシャーをかけ続ける。これだけの実績を積んでいても、次の作品に入る時にはリセットし、全身全霊で挑む。
 
 作り手が作品に込めた想いを俳優と共に作り上げていく。そんな中で、常に新しい表現方法を模索し、期待に応えようとする綾野。この構図は、予想だにしない相乗効果を生み出す。『日本で一番悪い奴ら』でも、白石監督は、主人公のモデルとなった人物の“武骨”というイメージを、内面からにじみ出る“色気”にシフトチェンジして綾野を起用した。そんなリクエストを面白がって臨む姿勢……。この二人の関係を垣間見ると、綾野が映像界から引っ張りだこである理由が容易に想像できる。

最終更新:6/25(土) 7:20

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