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脱北者保護は統一部長官の権限 弁護士団体が国情院長を職権乱用で告発

ハンギョレ新聞 6月26日(日)6時54分配信

専門家「レストラン元従業員が『国家安全保障に著しい影響を及ぼす人』なのか」 
民弁、人身保護救済裁判の判事に「公正な裁判を期待できない」と忌避申請 
脱北者団体、民弁を国家保安法違反で検察に告発する方針

 「民主社会のための弁護士会」(民弁)は24日、いわゆる「集団脱北」した北朝鮮レストランの元従業員たちを異例にも北朝鮮離脱住民定着支援事務所(ハナ院)に送らないことを決定(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24441.html)した国家情報院長を、職権乱用罪で告発した。

 民弁は同日、統一部長官が行うべき保護措置を国家情報院長が決定したのは、国家情報院法上の職権乱用罪に当たると明らかにした。政府は最近、国家情報院長が北朝鮮レストランの元従業員13人をハナ院に送らないことを決定した根拠として「北朝鮮離脱住民の保護及び定着支援に関する法律」(定着支援法)第8条を挙げた。この法律の規定に基づき、原則としては統一部長官が脱北者を「保護するかどうか」を決定するが、「国家の安全保障に著しい影響を及ぼす恐れがある人」に限り、例外的に国家情報院長が保護措置の決定を行うことができる。国家情報院が「高級情報」を持った少数の高位級の脱北者を管理・保護する法的根拠がまさにこの条項だ。

 しかし、多くの北朝鮮専門家と脱北者たちは、「集団脱北」した元従業員にこの条項は当たらないと指摘する。かなりの期間、中国の北朝鮮レストランで働いてきた20代の女性と、文化交流を主な業務とする北朝鮮対外文化連絡委員会所属の30代の男性支配人が「国家の安全保障」に著しい影響を及ぼすとは思えないからだ。政府当局者が彼女らをハナ院に送らない決定の根拠として「定着支援法第8条の規定によるもの」としながら、「集団脱北という特性」と「身辺保護」を強調したのも、そのためだ。ところが、これは政府が既存の「脱北者の入国(ルート)を公開しない」という原則とは異なり、「集団脱北」を直接公開したため、あまり説得力がない。

 民弁はこの日、女性元従業員12人の人身保護救済請求裁判を担当したソウル中央地裁刑事32単独イ・ヨンジェ判事に対し、「公開裁判主義を違反するなど、公正な裁判を期待できない」として、裁判官忌避申請を行った。

 一方、ニューコリア女性連合や自由北朝鮮放送など、21の脱北者団体は23日、「民弁が北朝鮮の立場に従っている。脱北者の人権を抑圧する」として、国家保安法違反の疑いで民弁を検察に告発する方針を明らかにした。

キム・ジンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月26日(日)6時54分

ハンギョレ新聞