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『とと姉ちゃん』唐沢演じる“強烈”編集者・花山、モデルとなった花森安治さんとは

クランクイン! 6月26日(日)6時20分配信

 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で、21日放送回から編集者・花山伊佐次役で登場した唐沢寿明。この日の放送では挿絵を受け取りに来た常子(高畑充希)に、「帰れ!邪魔するな!!」「三度も言わせるな!」と怒鳴りつけるなど、その強烈な“めんどくさい”キャラクターで大きなインパクトを与えた。花山はのちに常子とともに生活総合雑誌『あなたの暮し』を創刊、ここから物語はクライマックスへと向かう。その花山のモデルになったのが花森安治さん。伝説の編集者といわれた花森さんとはどのような人物なのだろうか。

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 21日、花山が初登場するなりネット上では「唐沢さんキター!これからが楽しみ」「登場して1分で完全な“唐沢寿明劇場”になっていた!」「録画して何度も見ている」「(星野武蔵に扮する)坂口健太郎が去って寂しかったところに唐沢さん!楽しみができた!」など大きな反響を呼んだ。

 花山のモデルとなっているのは雑誌『暮しの手帖』の創業者である名物編集者・花森安治さん。女性読者の気持ちを理解するためか、おかっぱ頭でスカートをはいて出勤するという異端の人だったそうで、ドラマで花山がスカートをはいて登場するシーンがあるのかも注目されている。

 そんな花森さんは1911年、兵庫県神戸市に生まれた。旧制松江高校から東京帝大文学部美術史学科へ入学。「東京大学新聞」の前身「帝国大学新聞」で編集活動を行い、太平洋戦争が始まると招集され満州に赴く。除隊後、帰国してからは大政翼賛会の宣伝部門で軍部の戦争遂行にかかわり、その悔恨から、戦後は一貫して“人々の暮らし”に焦点をあてた編集に関わった。


 常子のモデルとなった大橋鎭子さんの「女の人をしあわせにする雑誌を出版したい」という思いに共感し、1946年「衣裳研究所」を共に設立し、1948年『美しい暮しの手帖』(のちに『暮しの手帖』)を創刊。『暮しの手帖』は生活者の側に立った記事作りが編集方針で、紹介するにあたって長期間、長時間の商品使用の実験を行うなど、ユニークな雑誌だ。中立性を維持するために企業広告を一切載せないスタンスを貫いているのも独特。

 花森さんは自ら取材や原稿整理、誌面デザインを行っていたほか、表紙のイラストも描くというオールマイティーな編集者。仕事のクオリティに厳しかったようで、特に“色”へのこだわりは強く、白黒の写真であるにも関わらず、撮影用に紅赤の座布団を指定し、当時手に入らない染料を手に入れるため大橋さんは四方を駆けずり回ったというエピソードもある。また、編集者としてのこだわりから、大橋さんへの叱咤は凄まじいものがあったようだ。

 その一方で、人々が自分の暮らしを大切にしなかったことが、この国が戦争へと向かっていた要因であると考え、その信念を大橋さんと共有していたという。唐沢は演じるにあたって「主人公を精一杯支えて、素晴らしい作品になるようがんばりたい」と語っていた。編集者・花山と常子がどのように支え支えられ、運命を共にしてゆくのか、唐沢が今後、花山をどのように演じ“唐沢流”をまじえてくるのか、楽しみだ。

 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』は総合テレビにて、月曜~土曜あさ8時放送。

最終更新:6月26日(日)6時20分

クランクイン!

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。