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本戦出場チーム決定 高校生万葉短歌バトル

北日本新聞 6月26日(日)13時57分配信

 高岡市で開かれる「高校生万葉短歌バトル2016」の出場8チームが決まった。県内5チームと長野、神奈川、、千葉の各1チームで、8月20日にウイング・ウイング高岡で行われる本戦で高校短歌ナンバーワンを争う。

 北海道から九州まで全国の27校63チームから応募があり、県歌人連盟と実行委員会で審査した。本戦に進んだのは飯女文芸クラブ(飯田女子・長野)、下駄箱(横浜サイエンスフロンティア・神奈川)、コロッケ同盟(高岡)、渋谷幕張文芸部(渋谷教育学園幕張・千葉)、大門2年女子(大門)、チーム富校の杜(富山)、チーム八尾(八尾)、パセリ(高岡工芸)の8チーム(50音順)。わずかに及ばなかった次点12チームも選んだ。

 本戦はトーナメントで争う。かつて貴族の間で流行した「歌合(うたあわせ)」にちなんで先鋒、中堅、大将が自作を発表し、批評し合う。「判者(はんじゃ)」と呼ばれる審判が短歌の内容や双方の主張で優劣を判断する。歌人の佐佐木幸綱さんと小島ゆかりさん、市万葉歴史館の坂本信幸館長が判者を務める。

 本戦で歌に織り込む題も決まり、1回戦は「恋」、準決勝は「駅」、決勝は「咲く」となった。

 短歌バトルは大伴家持生誕1300年記念プレイベントとして「万葉のふるさと高岡」の魅力を全国に発信しようと、市、市教育委員会、市万葉歴史館、北日本新聞社でつくる実行委が初めて企画した。

 ▽次点チーム=桜翔(高岡)、さるぼぼ(吉城・岐阜)、東京学館新潟高等学校(東京学館新潟・新潟)、東野高校(東野・埼玉)、豊橋西高Aチーム(豊橋西・愛知)、ハンバーグ(蒲郡・同)、氷高ガールズ(氷見)、氷高ボーイズ(同)、里に降る雪(蒲郡・愛知)、山夏蜜柑(魚津)、八女高校(八女・福岡)、槍穂高(飛騨神岡・岐阜)


 ▽本戦出場8チームの予選応募作品

■飯女文芸クラブ(飯田女子・長野)

校舎内巡り巡りし春風が私を見つけ髪にふれゆく

テスト前数学解けず消しくずを指で固めて星月夜更く

大西日じわりじわりと沈みゆくまだかまだかと君待ちてをり

語り部のごとくデイゴの花咲けり戦士の散りし青空の下

風やみて白波消えし沖縄の海に戦禍のかげりは見えず


■下駄箱(横浜サイエンスフロンティア・神奈川)

汗落ちた紙に鉛筆投げ置いて無邪気な子らの声聞き耽る

銀杏の葉舞い上がる中突っ切ってペダルにかける足軽くなり

あの人がずっと視界に入り込み逸らしてもなおあなたの気配

少しだけ遠回りする恋の道そばにいたくて歩幅合わせる

未来言う自分を肯定してほしくて指向かう先はインターネット


■コロッケ同盟(高岡)

五百円積み上げ遊ぶ子供たち価値って誰が決めるのだろう

夕陽背に坂道下る帰り道寄り道できる時間が増えた

前後左右誰もいないと確かめる鼻歌混じりの散歩道

成績表止じた表紙はそのままでシュレディンガーの猫と同じに

六時半目覚まし時計も鳴り止んで今朝だけでもと枕に沈む


■渋谷幕張文芸部(渋谷教育学園幕張・千葉)

教室で笑う僕らを包み込む確かにそこにあった日だまり

たくさんの電車はあるがどれひとつ僕を遠くへ連れていかない

くつにある小石がやけに痛くってあなたに抱く気持ちに似てた

朝焼けを君と見つめる海岸で夏は確かに永遠だった

晴天に凛と浮かんだ雲ひとつ私どこでも行けるんだって


■大門2年女子(大門)

ふと気づく稲の香りと虫の声静かに通る秋の郵便

駆け出して目指すは空のその遠く心に誓う幼い約束

窓越しに凛と立つのは夏の空長いまつげが瞳に映る

耳元で笑う残火儚げに手を振る僕の季節は巡る

遠い空見上げて笑う我が未来美しく澄む晴天であれ


■チーム富校の杜(富山)

部活動いつもの芝の片隅に見つけたとても若い黄緑

よく笑う人がこんなにステキって教えてくれた夏の席替え

水筒の氷カラカラ恋よりも化学の公式考える道

交差点並ぶ自転車かごの中ゆれるソーダは青空の色

持久走応援の声追い越せばラスト一周三百メートル


■チーム八尾(八尾)

「バイバイ」とあなたは僕に言うけれど「また明日」ってひねくれる僕

この時間無駄にさせぬと思いつつ気付けばすでにライジングサン

狙うのは一番後ろ端の席左に壁が右には君が

真剣なあなたのまなざしに息をのむ鼓動だけ心に響く

この思い伝えられずに消えてゆくひらいて消える花火のように


■パセリ(高岡工芸)

高なりの胸に響くマイクエコー舞台の上で爆ぜる青春

緊張と無知がもたらす白紙欄混乱・疲労・発熱・停止…

火の如く燃える夕日の煌めきを共有したい遠い地の君

帰り道イヤフォン伝う音に乗り足取りはずむ雨もわすれて

ノート見るペンの進行ふらふらと迷いこんだか夢の世界を

北日本新聞社

最終更新:6月26日(日)13時57分

北日本新聞