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「PTA不倫」子ども同士で「●●ちゃんのパパうちにくるよ」の会話…法的リスク検証

弁護士ドットコム 6月26日(日)9時43分配信

PTA内で夫が不倫している、子どもに気づかれたくないーー。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、子どもが通う小学校のPTA内で不倫する夫に悩む女性から相談が寄せられました。

相談者の夫は、同じPTAに所属するシングルマザーの女性と不倫関係に。相手の女性は交際を認めていますが、不倫をやめる気配はないようです。夫は、女性の子ども2人を連れて、一緒に遊びにでかけたりもしているそうです。

相談者の子どもは、不倫相手の子どもから「●●ちゃんのパパうちに遊びにくるよ」など言われており、子どもにバレることを心配しているようです。

身近なコミュニティで不倫関係が生じた場合のリスクや対処法を理崎智英弁護士に聞きました。

●夫の不倫相手の子が、自分の子と同級生…転校させることは?

相談者は、子どもへの影響を心配して、不倫相手の子どもを転校させたいと考えているようですが、そうしたことは法的に可能なのでしょうか。

「結論としては、そのようなことは法律上不可能です。そもそも子どもは親の不倫とは無関係ですし、他人の子どもを他校に転校させる権利を有するのは、その子の親だけであり、第三者にはそのような権利はないためです」

結局、子どもの耳に入ってしまえば、悪影響が避けられないリスクがつきまとうということでしょう。

●子どもからも親からも広まるリスク

PTA内という、身近なコミュニティで不倫をすることのリスクはあるのでしょうか。

「不倫の当事者がある仲間に『ここだけの話だけど』と言って話した内容が、コミュニティ全体に伝わってしまうということも大いにあり得るでしょうし、親が不倫行為をしていることを知っている子どもから伝わることもあるでしょう。

また、配偶者が不倫をしていても、不倫相手がどこの誰だか分からず、慰謝料請求をしたくてもできないというケースが良くあります。不倫相手が同じコミュニティの人であれば、その人の素性(場合によっては住所なども)は分かっているので、慰謝料請求を受けるリスクが増えると言えるでしょう。

不貞行為は民法上不法行為として、損害賠償の対象になる行為です。親の不倫を知った子どもの気持ちを考えると、『ばれやすい・ばれにくい』にかかわらず、するものではないですね」

●極端な例では?

ほかにも様々な法的なリスクがありそうですが、ちょっとここで、極端な例を考えてみましょう。PTA不倫では夫婦同士でパートナーを交換して、いわゆる「スワッピング」的な行為をすることも考えられそうです。合意があったとしても、のちのち法的なトラブルに発展する可能性はないのでしょうか。

「スワッピングを開始するときに夫婦相互で合意があった場合、そのような合意を撤回しない限りは、合意撤回前の不貞行為を理由として、2組の夫婦のうちの誰かが、相手方夫婦の一方を不法行為で訴えることはできません。

なお、合意を撤回したのにも関わらず、その後も自分のパートナーが相手方夫婦の一方と不貞行為を継続している場合には、合意を撤回した当事者は、相手方夫婦の一方を不法行為で訴えることは可能です」

【回答弁護士】
理崎 智英(りざき ともひで)弁護士
一橋大学法学部卒。平成22年弁護士登録(63期)。東京弁護士会所属。弁護士登録時から離婚・男女問題の案件を数多く手掛ける。NAVERまとめの「イケメン弁護士三十選」に選出されたこともあり。
事務所名:高島総合法律事務所
事務所URL:http://www.takashimalaw.com

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:6月27日(月)19時15分

弁護士ドットコム