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NEC“つながる工場”を具現化-IoTで生産進捗度を可視化できるシステムを今秋外販

日刊工業新聞電子版 6月27日(月)13時27分配信

 NECは「インダストリアルIoT(つながる工場)」を具現化する次世代モノづくりソリューションを10月から順次投入する。生産進捗(しんちょく)度の可視化や人工知能(AI)を活用した金属製品の個体識別の技術、データの高速処理装置などを製品化、2018年度までに売上高2000億円を目指す。第4次産業革命の実現に向け、電機・通信各社は自社のコア技術を生かしたIoT(モノのインターネット)関連システムの投入を急ぐ。

 生産の進捗度を可視化できるシステムは10月に外販を始める。生産ラインから情報を収集し、モノの滞留や生産の遅れなどのよどみを可視化。複数の製造条件の相関関係の分析や作業員の動線なども見える化し、不良原因の早期の特定や作業の効率化を実現する。音声認識による入力・操作・確認の仕組みも取り入れる。

 通信機器の主力拠点である同社関連会社の工場で検証した。生産プロセス改善に必要なデータ分析時間を従来比20分の1に短縮。見える化による無駄取りや効率化で「同じ設備で生産能力は従来比約2割増になった」(NEC)としている。

 今秋にはIoTのリアルタイム処理を実現するエッジコンピューティング製品群も投入する。センサーなどから収集したデータをクラウドに上げずに、現場で即時に高速処理して装置や設備にフィードバックし、制御する。リアルタイム基本ソフト(OS)を搭載したFAコンピューターや、データ収集用のゲートウエーなどを品ぞろえする。

 17年度上期にはAIによる画像認識技術も製品化する。金属表面の微細な紋様から個体を識別する独自技術を生産ライン向けに初めて外販する。タグを貼付できない部品や製品を個体レベルで追跡管理できる。

 モノづくり関連のIoTでは日立製作所が鉄道や車載機器、エネルギーなど全社共通のIoT基盤を開発、富士通は得意とするロボットの異機種連携を核に、新展開に挑む。NECは主力のネットワーク技術により、工場内や工場間にまたがる見える化で標準システムの確立を目指す。

最終更新:6月27日(月)13時27分

日刊工業新聞電子版