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「夫が都知事選に出馬した日、私は離婚した」エッセイスト・紫原明子さんが語る「家族無計画」という生き方

BuzzFeed Japan 6/27(月) 15:06配信

紫原明子さんが離婚を決意したのは2年前。元夫の家入一真氏が都知事選に出馬するタイミングだった。出馬表明の前日、深夜まで説得を試みたが、かなわなかった。

「翌日、家を出た夫はその足で会場に赴き、都知事選出馬表明の記者会見に臨んだ。同日、私は区役所に離婚届を取りに行き、その翌々日に、私たちは晴れて離婚した」

紫原さんの初のエッセイ集「家族無計画」はこんな書き出しで始まった。【BuzzFeed Japan / 鳴海淳義】

無計画なくらいで、ちょうどいい

「シングルマザーの子育て」「ママ友問題」「セックスレス」。家族にまつわるデリケートな問題に切り込む。いったい何が「無計画」なのかといえば、「ほとんどすべて」かもしれない。

ネットで知り合った男性と18歳で結婚、19歳で出産。夫は脱サラして起業し、株式上場を果たすなど大成功を収めるものの、生活はどんどん派手になっていく。結果的に、離婚した。

紫原さんは31歳にして、シングルマザーとして社会人デビューを迫られることになる。

まさにジェットコースターのような展開。だが、「恥ずかしながら我が家は無計画にやってきて、最終的に離婚はしたものの、今はそれぞれがけっこう楽しくやっています」と明るく話す。

むしろ従来の家族観に縛られるほうがキツい時代なのかもしれない。

「家族って何かと責任を伴う共同体です。こうじゃなきゃいけないっていう保守的なあり方が、長い間幅を利かせてきたようにも思います」

だからこそ紫原さんは心配している。「ガッチリした形に縛られ過ぎたせいで不幸になったり、家族を持つことを過剰に負担に感じたりする人も少なくないのでは」と。

この「家族無計画」というタイトルに込められたのは、紫原さん家族のリアルな姿であり、いまこそ求められている「ちょっと柔軟な組織」としての家族像の提案だ。

31歳で初めての仕事。そしてエッセイストに

紫原さんの初めての就職は知人の伝手で見つけた、イベントスペースの運営補助の仕事。それと同時に2013年から個人でブログも始めた。

このブログが瞬く間に人気となる。手作りパンについて語っているかと思えば、夫婦生活のきわどい話やキャバクラ潜入ルポがいきなり差し込まれる。絶妙なバランスの楽しさが読者を惹きつけ、他媒体での寄稿や連載の仕事を受けるようになった。

最速でプロのエッセイストになったブロガーではないだろうか。その秘訣についてはこう話す。

「ある時期から急に、ブログの記事をたくさんの人に読んでもらえるようになりました。秘訣というとおこがましいですが、文章をより多くの人に読んでもらうためには、個人で語れる特殊な体験と、世間の人たちの関心ごとが、一番大きな面積で重なる話題を探すといいのかなと思います」

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最終更新:6/27(月) 15:06

BuzzFeed Japan