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1型糖尿病 少女漫画を映画化 佐賀フォーラムで報告

佐賀新聞 6月27日(月)15時23分配信

佐賀県内で初開催

 1型糖尿病の2025年根治を目指しているNPO法人「日本IDDMネットワーク」(事務局・佐賀県佐賀市)主催のフォーラムが25日、佐賀県鳥栖市であった。県内では初めての開催で、全国から患者や家族、その支援者ら約100人が参加した。最新の研究報告や研究者と患者らの意見交換会などがあり、この中で1型糖尿病をテーマにした少女漫画を映画化することが報告された。

ノーベル賞・山中教授もメッセージ

 同ネットワークは研究基金をつくり助成金を贈っている。冒頭、ノーベル賞受賞者の山中伸弥・京都大学教授のビデオメッセージが披露された。山中教授は「1型糖尿病については二つのグループがiPS細胞を使った新しい治療法を研究している。このうちの一つは、みなさんがふるさと納税で集めた貴重な研究支援金をいただいた。1日も早く実現できるよう頑張る」と決意を伝えた。

「2025年根治を目指す」

 開会あいさつで岩永幸三事務局長は「医療の進歩もあって、『治らない』とされてきたこの病気を『治る』病気にするんだという目標が掲げられる時代になった。2025年の根治を目指したい」と話した。

漫画は12歳の女の子が主人公

 医療用豚の膵島(すいとう)を利用するバイオ人工膵島移植やワクチン開発などの最新の研究報告に続き、姉が患う1型糖尿病をテーマにした漫画「1型~この赤ちゃん1型糖尿病です~」を描いた漫画家、山田圭子さん=北九州市=が講演した。漫画は、生まれたときから1型糖尿病の12歳の女の子がサッカーに、恋に、懸命に生きるストーリー。「主人公がキラキラ輝いていれば、読者が興味を示して読んでくれて、主人公の生き方を通してこの病気を理解してくれると考えた」と創作の意図を説明した。

映画監督は中田新一さん

 フリーの映画監督中田新一さん=東京都=も登壇し、「自分もこの病気を最近まで知らなかった。多くの人に知ってほしくて、この漫画を映画化することを決めた。脚本を書いており、秋頃から撮影に入りたい」と言い、現在、一部スポンサーは見つかったものの、引き続きスポンサーを探していることを報告し協力を求めた。中田さんの監督作品は松山ケンイチ、堀北真希主演で2004年に公開された「ウィニング・パス」などがある。

 糖尿病には1型と2型の2種類ある。99%以上は肥満や運動不足などに起因する2型。1型はすい臓の細胞が壊され血糖を調整するインスリンが作れなくなり、患者は毎日、インスリンを注射などで補充する必要がある。子どもの頃に起こる人が多く、学校や職場の理解不足に悩む人も多いという。年間10万人当たり1~2人が発症するとされる。

最終更新:6月27日(月)15時23分

佐賀新聞