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【完全レポ】水曜日のカンパネラ、メジャー進出初の全国ツアースタート! さらにレベルアップした水カンワールドを目撃!

RO69(アールオーロック) 6月27日(月)20時30分配信

水曜日のカンパネラが、6月25日に全国ツアー「未確認ツアー」の新木場STUDIO COAST公演を開催した。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト
1.メデューサ
2.シャクシャイン
3.ツチノコ
4.ナポレオン
5.ディアブロ
6.小野妹子
7.雪男イエティ
8.フェニックス
9.チュパカブラ
10.ウランちゃん
11.バク
12.ユタ
13.ツイッギー
14.ラー
15.ミツコ
16.ユニコ
17.桃太郎

(Encore)
18.ドラキュラ


常識をひっくり返し、新しいことをしてやろう。歴史に名を残すスターたちが示してきたこの精神性は、水曜日のカンパネラにも根付いている。そしてそれを、みんなが楽しめるエンターテインメントへ昇華してしまうのが彼女たちの秀逸さ。そう気付かされたライブだった。

6月25日、水曜日のカンパネラがメジャーデビュー作『UMA』のレコ発ワンマンツアー、「未確認ツアー」を開幕させた。ソールドアウトの新木場STUDIO COASTに用意されたのは、アルバムジャケットを思わせる原生林やクリスタルなどのオブジェで彩られた舞台。その奥の壁面に投映される、本作の各楽曲にその名が冠された未確認生物たちをトレーディングカード形式で解説する映像。動物の鳴き声を響かせる場内BGM。開演前から遊び心とともに異世界へ誘う本公演は、“メデューサ”で幕を開けた。

しかし、コムアイ(主演・歌唱)の姿が見えない。ステージ正面のスクリーンに、中国服風のトップスに白いパンツという出で立ちの彼女が映る。中継だ。彼女は歌いながら、アマゾンのような装飾が施された通路を進む。やっと現れたかと思えば、そこは下手側のバルコニー席! そこからくノ一のごとく軽やかに舞いながら、ステージ脇のせりのような部分を渡る。そして“シャクシャイン”が始まる頃にはステージ中央にいた。「いくよ新木場ー!」と煽りながらフックの効いたフロウをかまし、右手を上げて縦ノリを促す。観客もそれに応えて全力で歌って踊り、会場は早くも沸騰状態に!

ここでMCタイム。『UMA』が発売されてから3日しか経っていない現状に、「『未確認ツアー』って名前に決まったとき、アルバム自体が未確認かと思った」とファンが聴き込めていないのではと自虐ぎみに語る。しかし大半の人がしっかり聴いていたことを知り、「ここで改名したいと思います!」と口にすると、なんとスクリーン上の「未確認ツアー」の文字が「確認済ツアー」へと変貌。お客さんの心をがっちり掴んでから、キャッチーかつ洗練されたハウス・ナンバーの“ツチノコ”へ。コムアイの身体は音と共鳴し、まるで各部位が別の生き物であるかのように踊り、観る者をさらに引き込んでいく。

中盤は怒涛の展開。“小野妹子”でスマホのインカメラが捉える映像をスクリーンに投射し、話題の写真加工アプリで自らの顔をアザラシやキッス風白塗りメイクに変えて沸かせる。最後にお客さんの顔を加工しようとしたが、うまく認識せずこれは失敗。“雪男イエティ”ではフロアに雪を降らせる特効が飛び出し、“フェニックス”では蓮の花の舞台装置が登場。“フェニックス”とはつまり不死鳥で、《極楽浄土で鳥になる》といった歌詞に合わせてのことだ。横にした脚立に蓮の花を乗せ、その中にコムアイが立つ。そしてスタッフが脚立ごと持って客席中央まで進み、同時に頭上のミラーボールがゆっくりと降下していく。蓮の中のコムアイがミラーボールに触れた瞬間、その輝きはまるで後光のよう。まさに死後の世界のような光景に息をのんだ。

彼女はまだまだノンストップ! 吸血UMAがテーマの“チュパカブラ”では注射器を持ったナースと鬼ごっこ、加えてサウンドプロデュースを担当するケンモチヒデフミも姿を見せる。インダストリアルテクノ風味の“バク”では幕が半分ほど下り、暗闇の中で懐中電灯を振り回すことで曲の不穏さを表現。“ラー”ではMVでコラボしたカレーメシ2くんが舞台に。喋れない彼とTwitter上で会話し、その模様を中継した。おそらく会場にいない人にとっては意味不明のツイートだったろう……。

手塚治虫の『ユニコ』という漫画がルーツだと明かした“ユニコ”では、「世の中の不条理を描いている漫画なので、この歌も切ない夕焼けの感じにしました。」と説明。手拍子やアコースティックギターなどの温かな音とともに、心に響くメロディを観客と合唱した。ラストの“桃太郎”ではザ・フレーミング・リップスをオマージュした、透明バルーンの中でお客さんの上を転がるパフォーマンスで楽しませ、アンコールの“ドラキュラ”をもってあっという間に終幕を迎えた。

舞台と客席、ネットとリアル、この世とあの世……。自身の顔さえも舞台装置にして、様々な垣根をひょうひょうと飛び越えたこの日のコムアイ。「同じことをやっても飽きちゃうから、もっと新しいことをって、どんどんいろんなことをやっていきたいと思ってます」という言葉の通り、水曜日のカンパネラは今後、我々が「未確認」なことを次から次へしでかしてくれるに違いない。だってまだ、メジャーデビューしたばかりなのだから。(秋摩竜太郎)

RO69(アールオーロック)

最終更新:6月27日(月)20時30分

RO69(アールオーロック)