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富裕層が「世界最古の投資商品」◯◯に魅了される理由

ZUU online 6/28(火) 18:10配信

昔から女性を魅了してやまず、富裕層の投資商品としてもクローズアップされているもの、それがダイヤモンドだ。特にここ10年ほどは、中国やインドの富裕層の買いで値上がりに拍車がかかっている。

■世界最古の投資商品 ダイヤモンドの魅力

歴史上最も古い金融商品とも言われるダイヤモンドは、金にも匹敵する現物の有形資産だ。インフレヘッジの代替商品として、富裕層の投資アイテムとして完全に確立した存在となっている。

2014年をピークに国際価格が1割ほど下げているダイヤモンドだが、2005年から2014年までの10年で67%値上がりした。さらに、1960年以降の超長期でみると、年平均14%ほどの値上がりをしている。

無色透明の輝きが魅力のダイヤモンドは、天然のカラーダイヤも存在し、コレクターズアイテムとなっている。カラーは、ピンク、ブルー、グリーンの人気が高い。世界で産出されるダイヤモンドのほとんどは、ブラウンやイエローで、産業用に使うものも多い。そのため、イエローは投資商品としてはあまり人気がない。もっとも人気のあるピンクダイヤモンドは、2005年から2014年までで3.6倍、ブルーダイヤモンドも1.6倍となった。一方で、イエローダイヤモンドは0.5倍に値下がりしているので、投資するなら色は重要である。

■世界中の富裕層を魅了する「ピンクダイヤ」

ピンクダイヤモンドは1979年、豪キンバリーにある世界最大のダイヤモンド鉱山、アーガイルで採掘された。なぜ天然ダイヤモンドがピンク色になるのか、は未だに解明されていない。全世界のジュエリー市場に流通するダイヤモンドの中で、わずか0.01%未満と希少性が極めて高い。そんな希少で神秘的なピンクダイヤモンドは、世界のコレクター垂涎の投資対象となっている。また、世界のピンクダイヤモンドの90%以上が、同鉱山で産出されている。

ピンクダイヤモンドと言っても、色の薄いものから濃いものまで幅広い種類がある。鑑定においては、色の美しさが価格の決め手になる。たとえ色が濃くても、明度が低ければ発色が悪く見えるので、価値が下がるというわけだ。そのため、同じ1カラットのものでも、200万円くらいから2000万円くらいまでと幅がある。世界の富裕層はインフレヘッジの目的で、5カラット以上の大粒高品質のダイヤモンドに加え、高品質カラーダイヤモンドを買っている。

大粒のカラーダイヤモンドになると、有名なオークションにかけられる。2016年にスイス・ジュネーブのサザビーズで、最高級品質の15.38カラットのピンクダイヤモンドが競売に掛けられた。これはファンシービビッドと呼ばれるものだったのだが、ファンシーは着色ではなく天然の色が出ていることを表し、ビビッドは色の濃さを表している。ピンクとしては過去最高の約34億4100万円で落札されている。

ダイヤとして過去最高額を更新したのが2016年5月、クリスティーズで競売に掛けられたブルーダイヤモンドだ。ファンシービビッドブルーの中でも過去最大サイズである、14.62カラットの「オッペンハイマー・ブルー」だ。約63億4000万円で落札されたという。ダイヤモンド採掘業界の重鎮、故フィリップ・オッペンハイマー氏が所有していたことから、この名で呼ばれている。ブルーダイヤモンドもピンク同様に希少価値が高く、主な産地はアフリカのプレミア鉱山だ。

■ダイヤモンドは下落相場でも値崩れしづらい

「唯一無二の神秘的な輝きを手に入れられる」という、嗜好性が極めて高いところがコレクターを刺激する。それに加えて、長期のパフォーマンスが優れていることも魅力だ。カナダやロシアの鉱山の出荷量が減少していることで供給は限定的である一方、中国など新興国の富裕層が増えたことにより需要は高い。

リーマンショックやオイルショック、ITバブル崩壊といった株や債券が大きく調整した局面でも、コレクター性が非常に強いため、価格への影響が比較的少ないのも特徴だ。資源価格が高騰するときは連動することも多いため、インフレヘッジとしても有効である。 世界に29の取引所があり、換金性が高いことも投資商品としての魅力を高めており、取引所の6割はベルギーのアントワープに集中している。

ただ、ダイヤモンドにはETFも存在せず、先物取引がある訳でもない。指輪としてではなく、宝石として投資することが基本だ。個人が気軽に投資できる商品ではない。結婚指輪をこっそり鑑定ショップなどに持ち込んでも、足下をみられるのがオチなので注意したほうがいいだろう。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

最終更新:6/28(火) 18:20

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