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榮川酒造再生支援 食品企業の子会社に経営再建へ

福島民報 6月28日(火)10時23分配信

 政府系ファンドの地域経済活性化支援機構は27日、福島県会津若松市の榮川酒造に対する再生支援を決定したと発表した。榮川酒造は過大な設備投資や長期的な日本酒市場の縮小により資金繰りが逼迫(ひっぱく)し、メインバンクの東邦銀行とともに支援を申請した。東証マザーズ上場の食品関連企業の子会社として経営再建を目指す。酒造事業を継続し、全従業員45人の雇用を維持する。
 機構は榮川酒造が酒造りの豊富な経験と技術を蓄積し、地域経済活性化にも重要な役割を果たしているとして支援を決めた。
 機構は再生計画策定を支援する。食品関連企業「ヨシムラ・フード・ホールディングス(HD)」(本社・東京)が榮川酒造の第三者割当増資を引き受け、榮川酒造の全株式を取得する。東邦銀行などの金融機関は一部の債権を放棄し、金融支援を継続する。原材料納入などでの取引先の債権に影響はない。
 榮川酒造は明治2年創業の会津地方を代表する酒造業者で、主要ブランド「榮川」を中心に売り上げを拡大してきた。平成元年、磐梯町に工場を新設したが、会津若松市の若松工場に瓶詰めなどの一部工程が残り生産機能が一元化されなかったためコスト削減が進まず資金繰りが逼迫した。日本酒市場の長期的な縮小もあり、現在の売り上げは平成2年のピーク時の半分以下に減少し、近年は赤字経営が続いていた。
 今後はコストを減らして商品構成を見直し、消費者の嗜好(しこう)に合った純米酒を中心に生産・販売する。ヨシムラ・フードHDは別の酒造会社を子会社に持っており、その販路を活用し収益拡大を図る。新体制はヨシムラ・フードHDから役員を迎え9月1日付で発足する。宮森優治社長(50)は役員の1人として事業運営に加わる。
 県庁で会見した宮森社長は「市場環境の変化に対応できる企業体質を再構築することが最大の課題と認識した。会津の蔵元として地域に貢献できるよう誓う」と語った。

福島民報社

最終更新:6月28日(火)10時29分

福島民報