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英EU離脱で円高進行 輸出、訪日需要に逆風 長引けば1兆円ピンチ

日本農業新聞 6/28(火) 12:00配信

 英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まったことを受け、外国為替市場の円相場は週明けも円高基調となった。世界経済の不透明さから長期化も予想され、政府が“攻めの農業”の柱にする農林水産物・食品の輸出や訪日外国人観光客(インバウンド)の拡大に大きな逆風となる。飼料など輸入に頼る生産資材は値下がりする可能性もあるが、安倍政権が掲げてきた農業所得の増大にとって難しい局面を迎えそうだ。

生産資材は値下がり

 「離脱」の投票結果を受け、世界経済への不安から安全資産とされる円に資金が集中。27日も一時1ドル101円台を付け、円高ドル安基調が続いている。

 影響が懸念されるのが、安倍政権が力を入れる農林水産物・食品の輸出だ。2015年は輸出額が過去最高を記録したが、今年に入り不調。稼ぎ頭のホタテなど水産物の不漁に加え、年明け以降の円高が影響したためで、1月には約3年ぶりに前年同月を下回った。それ以降、前年割れと回復を繰り返している。

 今回の英国によるEU離脱で円高傾向が長期化すれば、輸出に一層のブレーキをかけかねない。政府が目指す「19年までの1兆円達成」の道のりも険しくなる。

 「爆買い」で知られるインバウンド需要にも逆風になる。15年には過去最大の1974万人に達したが、主な観光地が首都圏や京阪神に限られ、地方への需要取り込みが課題。農水省はインバウンドを農村に呼び込もうと、伝統的な食と景観を発信する「食と農の景勝地」づくりを始めている。

 ただ、日本への旅行は半年~1年以上前から準備するケースが多く、円高が長引けば観光客が別の国を選ぶ可能性が強まる。観光庁は「日本を訪れても消費額が減る」(国際観光課)と、土産で持ち帰る農産物や食品の消費落ち込みを懸念している。

 一方、輸入に依存する飼料などの生産資材は値下げが見込め、生産者にとってプラスとなりそうだ。配合飼料は7~9月期は値上げとなったが、その先は落ち着く兆しが出てきた。原料となるトウモロコシや大豆が南米産の不作で急騰していた国際相場は、ここにきて反落。飼料業界の関係者は「米国産の作柄も良い。円高が重なれば秋以降は弱含み」と見通す。

 化学肥料も、もともと原料のリン鉱石や塩化カリウムの相場の下げ基調が続いており、農水省は「円高が一層の値下げにつながる可能性がある」(技術普及課)とみる。

日本農業新聞

最終更新:6/28(火) 12:00

日本農業新聞

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