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<話題>英EU離脱派勝利、負け組市場はどこか―英国より下落率大きかった日本

モーニングスター 6月28日(火)8時30分配信

 23日に行われたEU(欧州連合)からの離脱(BREXIT)を問う英国民投票は離脱賛成派が勝利。日経平均株価は下げ幅が一時1374円に達するなど金融市場は一気にリスク回避の広がり、世界的に株式、通貨、コモディティーが大きく下落した。ただ、反応は市場によって濃淡が出ている。最大の負け組市場はどこだったのだろうか。

<主要株価指数の6月24日下落率>
アテネ総合指数(ギリシャ)   -13.4%
FTSEMIB指数(伊)    -12.5%
IBEX35指数(スペイン)  -12.4%
CAC40指数(仏)       -8.0%
日経平均株価(日)        -7.9%
ISEQ全株指数(アイルランド) -7.7%
PSI-20指数(ポルトガル)  -7.0%
DAX指数(独)         -6.8%
ダウ工業株30種平均       -3.4%
FTSE100指数(英)     -3.2%
KOSPI指数(韓)       -3.1%
RIS指数(露)         -3.0%
ハンセン指数(香港)       -2.9%
ボベスパ指数(ブラジル)     -2.8%
SENSEX指数(印)      -2.2%
上海総合指数(中)        -1.3%

 まず、当事者である英国の主要株価指数FTSE100指数がそれほど下げていないことに気づく。これは英国のEU離脱は英国自体よりEUへの打撃の方が高いのではないかとの見方が影響しているようだ。現在のEUは経済の強い国がギリシャや東欧など経済的に弱い国を支える構図が続く。英国は独仏両国に比べれば供出金の負担額は小さいものの、英国がEUを抜ければ供出金を引き上げるため、独仏両国の負担が一段と増加する。

 英国が離脱すればEUは南欧などの過重債務国を支えられないのではないかとの思惑が出たようで事実、欧州諸国のなかでも特にPIIGS(ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペイン)と呼ばれる南欧諸国の下落は目立つ。今後、英国の離脱に向けた動きが加速すれば英国より欧州諸国の株価下落が大きいことはあり得る。

<やはり高かった日本の下落率>

 欧州以外で下落率が高いのは日本だろう。これはリスク回避から為替相場で急速な円高が市場の予想以上に進んだため、「企業業績の悪化度合いもより強くなることを嫌気した売りが出た」(外資系証券トレーダー)という。英国のスコットランド独立問題の再燃などで欧州不安がさらに円高が加速すれば、日本株には上値の重しとなる。

 もっとも27日の日経平均は反発し357円19銭高の1万5309円21銭で終了した。英国の離脱賛成派が勝利したと言っても、離脱に向けた手続きはこれから。離脱には数年掛かりとの見方もあり、冷静な投資判断が求められそうだ。

(モーニングスター 6月27日配信記事)

最終更新:6月28日(火)8時30分

モーニングスター