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児童虐待4年ぶり増加、「面前DV」目立つ 岡山県と岡山市が相談まとめる

山陽新聞デジタル 6月28日(火)10時50分配信

 岡山県と岡山市は、2015年度に県内4カ所の児童相談所に寄せられた児童虐待の相談件数をまとめた。総数は801件で、前年度(771件)より30件(3・9%)増えた。増加に転じたのは4年ぶり。子どもの前で配偶者に暴力を振るうといった「面前ドメスティックバイオレンス(DV)」が目立ったという。

 児相別にみると、県管轄の中央78件、倉敷257件、津山151件、政令指定都市移行に伴い09年度に開設された岡山市315件。前年度と比べ、中央は9・9%、倉敷は21・8%、津山は9・4%増え、岡山市は10・3%減った。

 相談の通報者は、警察が210件と前年度(165件)に比べ27・3%の増。県子ども未来課によると、13年12月の警察庁通達で通告があらためて求められた面前DVを中心に増えていた。一方で、近隣知人は25件と前年度(40件)より37・5%減っており、県民への啓発の必要性が浮き彫りになった。

 相談の内訳は、食事や衣服を十分に与えなかったり必要な医療を受けさせなかったりするネグレクト(育児放棄)が454件(前年度比64件増)で最多。面前DVを含む「暴言など心理的虐待」は222件で、前年度より45件減っているが2番目に多かった。続いて、暴力による身体的虐待119件(17件増)、性的虐待6件(6件減)などだった。虐待の当事者は約7割が実母だった。

 各児相は面接指導や児童養護施設への入所、里親への委託で対応。複数のあざがあるなど危険性の高さから、児童福祉法に基づき一時保護したケースは380件に上った。虐待から子どもを守る最長2年の親権停止制度で家庭裁判所に申し立てた事例はなかった。

 児童虐待を巡り、県警は15年、12件を摘発。2月には岡山市内の自宅アパートで、7歳の次男の首を絞め、包丁で背中を刺したとして殺人未遂容疑で30代の母親を逮捕した。

最終更新:6月28日(火)10時50分

山陽新聞デジタル