ここから本文です

苦しいピッチング続くも……先発投手の役割果たす岩隈久志

ベースボールキング 6月28日(火)6時30分配信

防御率やWHIPは渡米後ワーストの数字

 シアトル・マリナーズの岩隈久志投手は、今季ここまで15試合に登板し6勝6敗、防御率4.45という成績を残している。1イニングあたりに許した走者の数を表すWHIPは1.35で、防御率、WHIPともにMLB移籍以降、もっとも悪い成績となっている。

 また、ゴロアウトとフライアウトの比率(※GO/AO)が0.88。昨季は1.46だったが、今季はフライを打たれやすくなっている。そのためか、被本塁打は17本とアメリカン・リーグで6番目に多い。投球回が95イニングという点から見ても、被本塁打数は多過ぎるだろう。

 ただ、岩隈がチームに貢献していないわけではない。先発した15試合中、5イニング未満で降板したのは6月22日のデトロイト・タイガース戦(4回2/3)だけで、11試合は6イニング以上投げている。5月14日のロサンゼルス・エンゼルス戦から6月17日のボストン・レッドソックス戦まで7試合連続で6イニング以上を投げた。この間、マリナーズの先発陣で6イニング以上投げた選手はのべ18人だが、先発した全試合で6イニング以上投げたのは岩隈だけである。

悲願のプレーオフ進出に向けて岩隈の力は不可欠

 マリナーズのチーム防御率はアメリカン・リーグ2位、30球団でも7位の3.87だ。しかしその内訳を見ていくと、リリーフ陣の防御率は30球団中7位の3.26と大健闘しているが、先発陣の防御率は同11位の4.21まで落ちる。そのため、リリーフ陣への負担が大きくなっていたのだが、6月2日にエースのフェリックス・ヘルナンデスが右ふくらはぎの痛みで6月2日に故障者リスト入りし、投手の台所事情が一層苦しくなった。

 そんな状況下で、岩隈は勝ち星が伸びないうえに防御率も良くないものの、6イニング以上を投げて先発の役割は果たし、リリーフ陣の負担を軽くしてきたと見ることができる。
苦しい投手事情に追い打ちをかけるように6月24日のタイガース戦で先発予定だったエイドリアン・サンプソンがブルペンでの投球練習中に右ヒジを負傷。当面リリーフ投手をひとり増やすこととなり、その関係で青木宣親がメジャー5年目にして初めてマイナー降格となった。
 
 シーズン前、マリナーズの上位進出を予想する声もあったが、現在のところ38勝38敗でアメリカン・リーグ西地区の3位だ。首位テキサス・レンジャーズとは11ゲームも離れている。地区優勝はかなり厳しくなったが……ワイルドカード争いでは2.5ゲーム差と十分射程圏内につけている。

 全30球団で最もプレーオフから遠ざかっているマリナーズが、15年ぶりに進出を果たすためにも、岩隈には少しでも長いイニングを投げることが求められる。

(※)ゴロアウト/フライアウト比率(GO/AO )
ゴロアウト(GO)の総数をフライアウト(AO)の総数で割り、ゴロアウトとフライアウトの比率を調べる指標。ゴロアウトとフライアウトが同じ 数の場合は1となり、これより数値が大きくなるほどゴロアウトの割合が高く、数値が小さくなって0に近付くほどフライアウトの割合が高い投手となる。

文=京都純典(みやこ・すみのり)

BASEBALL KING

最終更新:6月28日(火)6時30分

ベースボールキング

スポーツナビ 野球情報

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

暗闇で光るサメと驚くほど美しい海洋生物たち
波のほんの数メートル下で、海洋生物学者であり、ナショナルジオグラフィックのエクスプローラーかつ写真家のデビッド・グルーバーは、素晴らしいものを発見しました。海の薄暗い青い光の中で様々な色の蛍光を発する驚くべき新しい海洋生物たちです。彼と一緒に生体蛍光のサメ、タツノオトシゴ、ウミガメ、その他の海洋生物を探し求める旅に出て、この光る生物たちがどのように私たちの脳への新たな理解を明らかにしたのかを探りましょう。[new]