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広島の新エース、野村の復活の裏に黒田の存在

THE PAGE 6月29日(水)11時0分配信

 広島が22年ぶりの10連勝で独走態勢に入った。まさに「神っている」勢いを支えている強さの理由のひとつが、5連勝でハーラートップの9勝をマークしている新エース、野村祐輔(27)の再ブレイクである。

 28日のヤクルト戦でも、打撃6冠と乗っている山田をノーヒットに封じ、6回には自慢のスライダーをアウトコース低めに決めて見逃しの三振。雄平、大引に、それぞれソロアーチを許したが、7回を投げて失点はこの2点だけ。圧巻は1-1の同点で迎えた4回一死一、三塁の場面での雄平との対決シーン。前の打席に変化球をライトスタンドに放りこまれていたが、この打席は全球インサイド勝負。最後、雄平はあせったようにバットを出して、ボールはバットの根っこに食い込み、ショートゴロのダブルプレーに打ち取った。140キロ出ていなかったストレートだが、この「逃げない」1球こそが今季の野村を変えた生命線のボールである。

 2011年のドラフト1位。地元広島の広陵高出身で広島のスカウトはずっとマークしていた。明大に進み、東京六大学史上7人目となる30勝、300奪三振の記録を樹立。東海大の菅野(巨人)、東洋大の藤岡(ロッテ)とともに「大学ビッグ3」と呼ばれていた。ルーキーイヤーから開幕ローテーションに抜擢され、9勝11敗で球宴出場、新人王を獲得。2年目は12勝6敗の結果を残したが、3年目は壁にぶちあたり7勝8敗で、防御率は4点台。昨年は、5勝8敗で夏場にはずっと2軍に落とされていた。スタミナ面と、カウントを追い込むまではいいが、そこから先の勝負手に欠いた。とくに困ったときは、アウトコース一辺倒の配球となり、そこを狙い打たれたり、ボールになって自滅していた。
 
 転機は、“男気”黒田博樹(41)のアドバイスだったという。
 広島の関係者によると、「もっと内角のボールを使ってみたらどうだ」と、野村の意識を変えるような話をキャンプ中に黒田がしたというのだ。壁にぶちあたった後輩をなんとかしてやりたかったのだろう。
   

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最終更新:6月29日(水)11時55分

THE PAGE

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