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ビョーク、360度VRライブストリーミングにて前代未聞のパフォーマンス

M-ON!Press(エムオンプレス) 6月29日(水)16時48分配信

『Bjork Digital-音楽のVR・18日間の実験』の開幕を翌日に控えた6月28日、東京・お台場の日本科学未来館で、同展のプレイベント『Making of Bjork Digital-公開収録&トーク』が、来日中のビョーク自身を迎えて開催された。

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このイベントは2部構成で、彼女はまず、360度カメラで撮影したバーチャルリアリティ映像をリアルタイムでストリーミング配信するという、世界初の試みを敢行。これは、最新作『ヴァルニキュラ』の全収録曲に対応するバーチャルリアリティ映像のビデオクリップを、世界各地で様々なクリエイターと制作するという壮大な企画の一環で、日本でビョークが白羽の矢を立てた曲は、アルバムのラストを飾る「クイックサンド」。

同館3階のジオ・ステージに設けられた会場に、MITメディアラボのネリ・オックスマン教授制作により特別にデザインされたヘッドピースと白いドレスを身に付けて登場したビョークは、ビートにシンクロして様々なパターンを映し出すジオ・コスモス(有機ELパネルを使った地球ディスプレイ)を背景に、「クイックサンド」を披露。

日本で『ヴァルニキュラ』の収録曲をナマで歌うのは今回が初めてで、現場で見守っていたファンにとってはひとつのライブパフォーマンスなのだが、ストリーミング配信されるにあたってAR/VR演出が加えられ、動画サイトで観ていた世界中の人々の目には、まったく異なるマジカルな映像が発信されていたというわけだ。

そして休憩を挿んで、第2部はピンクを基調にした衣装に着替えての、トークショー。日本科学未来館のキュレーターである内田まほろの司会のもと、今回のプロジェクトに関わった3人の日本のトップクリエイターたち、Dentsu Lab Tokyoの菅野薫、Rhizomatiks Researchの真鍋大度、P.I.C.S. managementのTAKCOMを交えて、1時間にわたってトークを繰り広げ、昨年3月に始まったというコラボレーションのプロセスを振り返った。

当初Dentsu Lab Tokyoから360度ストリーミング配信の提案を受けたというビョークは、「クイックサンド」について、曲が湛える切迫感やストロボのようなリズムが、ストリーミングという方式に合致していると感じて選んだこと、母と娘の関係が題材とあって、ジオ・コスモスを“母”に見立てたことなどを饒舌に説明。

また、ビジュアル表現やテクノロジーに関する自身のスタンスにも触れ、最新テクノロジーを取り入れることに積極的ではあるものの「ミュージシャンとしての私の役割はヒューマニティやソウルと向き合うことであり、表現したい感情にふさわしいツールを選んでいるだけ」と強調。最後は強い関心を抱いている環境問題に言及し、「地球を救うのはまだ手遅れではなく、クリエイティビティとテクノロジーは、今の流れを変える手助けができると思う」と、ポジティブな言葉でトークを括った。

ちなみに4人は今後、ここで撮影されたパフォーマンス映像にじっくり手を加えて、ストリーミングバージョンを進化させた「クイックサンド」のVRビデオを完成させる予定。「そこには曲のエモーショナルなメッセージを、より正確に反映させたい」と話していたビョーク。さらなる驚きを用意してくれているに違いない。

TEXT BY 新谷洋子

ビョークの最新VR展示会『Bjork Digital-音楽のVR・18日間の実験』は本日より開催。ライブアルバム『ヴァルニキュラ:ライヴ』は7月13日に日本先行発売される。

※Bjorkの「o」はウムラウト付きが正式表記

リリース情報
2016.07.13 ON SALE
ALBUM『ヴァルニキュラ:ライヴ』

『Bjork Digital-音楽のVR・18日間の実験』の詳細はこちら
http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/bjorkdigital.html

ビョーク OFFICIAL WEBSITE
http://www.sonymusic.co.jp/artist/bjork/

※Bjorkの「o」はウムラウト付きが正式表記

最終更新:6月29日(水)16時48分

M-ON!Press(エムオンプレス)