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SEKAI NO OWARIのエンターテインメントが進化し続けていることを明確に示したライブ【ライブレポート】

M-ON!Press(エムオンプレス) 6月29日(水)18時37分配信

【ライブレポート】SEKAI NO OWARI 全国ツアー2016 「The Dinner」
2016年6月19日@さいたまスーパーアリーナ

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SEKAI NO OWARIの全国ツアー『SEKAI NO OWARI 全国ツアー2016 「The Dinner」』のファイナル公演が6月19日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。豊かなドラマ性、壮大なスケールと緻密なディテールを共存させた演出、さらに向上したメンバーのパフォーマンスを含め、セカオワのエンターテインメントが進化し続けていることを明確に示す素晴らしいライブだった。

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会場のさいたまスーパーアリーナの前には、機関車のカタチをした“入口”が設けられていた。黒のマントを着たスタッフ、飾りづけされた場内の雰囲気を含め、開演前から「The Dinner」の世界が広がっていたのだ。

ステージには森の中に立つ巨大な洋館のセットが置かれ、陰鬱なイメージのガットギターが鳴らされている。ライブの始まりを告げたのは、レトロな作風のアニメ?ション。メンバーが赤いクラシックカーに乗り込み、森の中へと進んでいく様子が描かれるのだが、映像が終わると、ステージの上手からアニメと同じ車が登場し、下手側に止まると(運転はNakajin)車からメンバーが姿を見せ、大きな歓声が起きる。

最初の曲はゴシックな手触りの「ANTI-HERO」。さらに観客が腕に付けていたツアーグッズ「スターライトリング」が白く光り、ヒット曲「スターライトパレード」へ。花道に進んだFukase(conceptor、vo)が「歌える?」と観客に呼びかけるとアリーナ全体にドラマチックなメロディが響き渡った。

クラシカルな雰囲気にリアレンジされた「Love the warz ?rearranged?」、Saori(showproduce、p)の流麗なピアノを軸にした「Never Ending World」も絶品。これまでは打ち込み、シーケンスを使ってメンバー4人だけで演奏していたSEKAI NO OWARIだが、今回のツアーにはドラム、ベース、ストリングスを担当するミュージシャンが参加。Nakajin(leader、soundproduce、g)のギター、Fukaseのボーカルの技術も明らかに向上していて、音楽的なクオリティが上がっていたことも強く印象に残った。

また「生物学的幻想曲」では、メンバーが洋館に入り、ビリヤード台やソファが置かれている室内で演奏するシーンを会場のスクリーンに映す演出も。続く映像では“メンバー4人は人肉が大好きなモンスターだった”というストーリーが展開される。設定自体はかなりディープなダークファンタジーだが、それを誰もが楽しめるエンターテインメントに結びつけるセンスもまたセカオワの大きな武器だろう。

センターステージで演奏された新曲も、この日のライブのポイントだった。1920年代くらいのジャズを想起させる「Monsoon Night」、最新鋭のEDMを取り入れた「Mr.Heartache」は今後のセカオワの音楽性を占ううえでも、大きな意味を持つ楽曲だと思う。

「SOS」のエンディングでは、Fukaseが女性の観客を指名し、洋館へと誘う。すると「キャー!」という悲鳴と料理する音が。さらにコックが庭に肉を持ち出して料理を続けていると「深い森」が披露される。

そしてコックが肉を焼き始めると、会場中に“匂い”が漂いはじめる。観客参加型の演出を巧みに取り込むことにより、「The Dinner」の世界観とオーディエンスとの一体感を生み出す手法も見事だった。

セカオワの本格的ブレイクのきっかけとなった「RPG」、海外のトラックメイカーを起用し、世界を視野に入れたEDMサウンドを体現した「Dragon Night」によって本編は終了。

アンコールではまず、センターステージで「炎と森のカーニバル」を演奏。観客とメンバーの距離をさらに縮めたうえで、Fukaseが今回のツアーを振り返る。

ライブの変化を促すためにライブの演出を手掛けてきたSaoriをリーダーから外したこと。ツアースタッフに対する信頼が生まれたこと。病気を持ったファンと話したときに「夢は叶うって、Fukaseくんに教えてもらった」と言われ感動したこと。そして、この日のライブのリハーサルのときにSaoriが「子供たちに夢を与えたいんだ!」とマイクで叫んだというエピソード。

最後に語った「こうやってみんなが集まってくれて。本当に生まれて良かったと思いました」という言葉は、このツアーの充実ぶりはもちろん、SEKAI NO OWARIというグループの存在意義に直結していたと思う。

最後は「Fight Music」「インスタントラジオ」というアッパーチューンを続け、ライブは終了。この日、2017年に行われるドーム・スタジアムツアーを発表し、新曲の制作が続いていることも告げたSEKAI NO OWARI。バンドという枠を超えたエンターテインメントチームとしての機能をさらに高めた今回のツアーを契機にして、彼らの存在はさらに大きくなっていくことになるだろう。

TEXT BY 森 朋之
PHOTOGRAPHY BY 太田好治

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【SETLIST】
01.ANTI-HERO
02.スターライトパレード
03.Love the warz ?rearranged?
04.Never Ending World
05.ピエロ
06.眠り姫
07.生物学的幻想曲
08.Death Disco
09.Monsoon Night(新曲)
10.Mr.Heartache(新曲)
11.SOS
12.深い森
13.幻の命
14.MAGIC
15.RPG
16.Dragon Night
[ENCORE]
01.炎と森のカーニバル
02.Fight Music
03.インスタントラジオ

【ライブ情報】
SEKAI NO OWARI ドーム・スタジアムツアー2017 開催決定!
[2017年]
01/22(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
01/23(月)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
02/04(土)愛知・ナゴヤドーム
02/11(土)大阪・京セラドーム大阪
02/12(日)大阪・京セラドーム大阪

【プロフィール】
セカイノオワリ/Fukase(conceptor、vo)、Saori(showproduce、p)、Nakajin(leader、soundproduce、g)、DJ LOVE (soundselector、DJ)。2010年、突如音楽シーンに現れた4人組バンド。同年4月に1stアルバム『EARTH』をリリース後、翌2011年8月17日にシングル「INORI」でメジャーデビュー。

最終更新:6月29日(水)18時37分

M-ON!Press(エムオンプレス)