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待ち時間ナシ 売店で買って自分で登録「パリのMVNO 2016年」編――海外プリペイドSIM導入マニュアル

ITmedia Mobile 6月29日(水)21時36分配信

 フランスではプリペイドSIMカードの購入にユーザー登録が必要だ。しかし通信事業者の店舗はいつも大混雑しており、購入するのもひと苦労。そこで今回は、自分で登録できるMVNO事業者のSIMをシャルルドゴール空港で購入し使ってみた。

【その他の画像】今回購入したLycamobileのプリペイドSIM

●空港の売店で購入できるLycamobileのプリペイドSIM

 フランスのプリペイドSIMカードは、基本的には通信事業者の店舗で購入する必要がある。購入にはパスポートによる本人登録が必要で、宿泊するホテルの住所を提示するよう求められることも多い。

 そして通信事業者の店舗は混雑していることが多く、時間によってはかなり待たされてしまう。店によっては「今日はシステムの調子が悪くて登録できない」などと手続きを断られることも。そしてなによりも、パリの空の玄関、シャルルドゴール空港には事業者の店舗がないため、プリペイドSIMカードそのものの入手が困難だ。

 ただ、空港内にあるキオスク「Relay」では各通信事業者のプリペイドSIMを販売している。OrangeやSFRなど大手通信事業者(MNO)のSIMもあり、購入後に本人登録をすれば使うことが可能だ。だがRelayでは登録作業は行っていないため、自分で行う必要がある。

 実は本人登録をしなくても、SIMをスマートフォンに入れ、(SIMによっては)指定番号に発信すると、すぐに使い始められる。しかし、しばらくするとSMSで「登録をするように」と通知が到着し、指定日数以内に登録を行わないと使えなくなってしまう。短期滞在の場合はこれを無視しても良いだろうが、今回訪れた2016年6月は先日のテロ事件の後であり、またサッカー「EURO 2016」の開催で多くの外国人がフランスを訪れており、SIMの本人登録は厳密になっている――との話も聞いた。

 空港で買ったSIMで本人登録をするには、電話やFAX、あるいは事業者の店舗を訪れなくてはならないようで結構面倒だ。だが自分で登録できるプリペイドSIMも販売されている。

 ヨーロッパ各地で事業展開しているMVNO大手のLycamobileとLebara Mobileは、低所得者や旅行者をターゲットにプリペイドSIMを販売しており、スマートフォンやPCからオンラインで本人登録が可能だ。

 パリに到着してすぐにプリペイドSIMを使いたい場合や、昼間は仕事や観光で忙しく事業者の店舗へ行く時間がないなら、この2社のSIMを空港で買うのが便利だろう。今回はパッケージに「4G」の記載があり、LTE接続ができるLycamobileのプリペイドSIMを買って使ってみた。

 なお販売価格は9.99ユーロ(約1120円)で、この中に7.75ユーロのクレジットが入っている。この7.75ユーロは通話やデータパッケージなどに充てられる。後述するが、利用するデータ量が少なければ追加チャージなしで済むだろう。またSIMカードは3サイズ共用なので、標準(ミニ)/Micro/NanoとどのサイズのSIMスロットを持つ端末でも利用できる。

●本人登録にはパスポート写真が必要

 Lycamobile SIMの本人登録は専用のWebページから行う。PCだけではなくスマートフォンやタブレットからも可能で、今回はAndroidスマートフォンのChromeから登録してみた。

 なおLycamobile、Lebara Mobile共に各国でサービスを行っていることもあり、Webページは現地語以外にも英語を用意している。これに対してフランス各社のWebページはほぼフランス語だけとなっており、プリペイド製品を探すだけでもひと苦労だ。この点からもこの両者のプリペイドSIMは旅行者に優しい製品といえるだろう。

 LycamobileのSIMをスマートフォンに入れて電源をオンにすると、しばらくして電波をつかんだ。ただしこの状態ではデータ通信はできないので、空港の無料Wi-Fiを利用して進めることにする。なお開通後に従量料金でデータが流れないようにするため、あらかじめデータ通信はオフの状態にしておいた方がよい。

 本人登録は基本的に、空欄に氏名を入力するなど指示に従えば問題はないだろう。最初の画面ではSIMのPUK CodeとSIM番号の最後の4桁の入力を求められるが、どちらもSIMの台紙の裏面に記載されている。なおパッケージを開けなければこの2つがちょうどパッケージの裏面の窓から見えるようになっている。

 登録時にやや分かりにくいのが住所の入力。フランス以外は選べず、「Post Code」でホテルの郵便番号を入力したのち「Find Address」を押し、プルダウンで出てくる住所を選んでいく必要がある。多少間違っても問題はなかったようだが、スマートフォンの画面ではプルダウンメニューが分かりにくくやや難儀してしまった。そしてパスポート番号の登録のところでは、パスポートの証明写真をアップロードする必要もある。そのため事前にパスポートの写真ページをスマートフォンで撮影しておいたほうが良いだろう。

 本人登録が終わったところで、残高を確認してみることにする。「*131#」に発信で残高照会となる。メッセージはフランス語だが「Eur7.75」とあり、購入時ボーナスの7.75ユーロが無事入っていることが確認できた。

 さてこのままではデータ通信は従量料金となってしまうため、定額制のパッケージを購入することにした。そのため次はMy Lycamobileで“ユーザー登録”が必要だ。他国のLycamobileでは、指定の番号(残高照会の*131#などのUSSDコマンド)を使ってデータ容量を購入できるのだが、フランスのLycamobileではそれはできないようだ。

 My Lycamobileの登録には、まず自分のSIMの電話番号を確認する。これは先ほどの登録画面に書かれた番号、または「*132#」に発信すると表示される。

 このページにある「Request your Lycamobile Personal code」をタップすると、登録ページが出てくるので、自分の携帯電話番号を入力する。電話番号は33から始まる11桁ではなく、国番号の33を取り、頭にゼロを付ける。例えば、*122#で表示された電話番号が33751234567なら、入力する自分の電話番号は0751234567となる。

 続けて生年月日をヨーロッパ式に「日月年」で入力して「Continue」をタップすると、すぐにSMSで仮のパスワード(Personal Code)が送信される。また画面はそのパスワードを使って正式なパスワードを設定する画面に変わるので、受信したPersonal Code、希望するPersona Codeを2回入力して「Continue」を選択。これでようやくMy LycamobileのWebページにアクセスできる。この手の作業に慣れた人でも、SIMの開封からここまでは15分から30分くらいはかかってしまうかもしれない。

●お得なデータパッケージ しかし購入に四苦八苦

 ユーザー登録も済み、後は定額パッケージを選んで選択するだけでいいはずだ。画面から「Top-Up」を選び、「My Bundle」を選ぶ。すると通話や通話+データ、データのみなど多数のプランが表示された。通話をすることはないだろうから、データのみのプランを選択する。2016年6月末時点で以下の4プランが表示された。

・WebPass S:2.99ユーロ/100MB(有効期限14日)
・WebPass M:6.99ユーロ/500MB(30日)
・WebPass L:11.99ユーロ/1GB(30日)
・WebPass XL:19.99ユーロ/4GB(30日)

 My Lycamobileには現時点で、契約特典の7.75ユーロが入っている。ちょうど500MBのプランを購入できるが、今回はやや多めに使うことを考え、11.99ユーロのWebPass L(1GB)を購入してみることにした。My Lycamobileの残高はクレジットカード決済で5ユーロずつ課金できる。

 課金のため、My LycamobileからTop-Up→Top-Up→Single Top-Upと進み、5ユーロを追加。続いてメールアドレスを入力し、クレジットカード番号を入れて支払いを済ませた。完了後に「*131#」へ発信して、残高が12.5ユーロに増えていることを確認。これで11.99ユーロの1GBバンドルが買えるはずだ。

 再びMy LycamobileのTop-UpからMy Bundleを選択。画面をスクロールして「11.99ユーロ Webpass L」を選択。なおここで間違って「Auto Renewal」をタップしないようにしよう。そして画面を下までスクロールし「Continue」をタップする。そして次の画面に変わったら下にスクロールし、「How do you want to pay」から「Account Balance」を選択。次の画面のプロモーションコード入力は、持っていないため無視して「Submit」をタップ。これで購入できたはずだ。

 ところが次の画面で“Invalid Input MBOSS Parameters”というエラーが出てしまった。ここで残高を確認すると12.5ユーロから減っておらず、データ容量を購入できていないことになる。

 「もしかして契約特典の7.5ユーロはバンドル購入に使えないのだろうか?」 そう考え、さらに5ユーロを追加して残高を17.5ユーロにし、あらためて11.99ユーロの1GBプランを申し込んだが同じエラーが起きてしまった。

 こうなるともうお手上げだ。もしかしたらスマートフォンのブラウザが悪いと思い、PCを使ってブラウザからMy Lycamobileにアクセスして、同様にバンドルを残高から購入。しかしこちらでも別のエラーが起きてしまった。

 システムの調子が悪いのかも? と考え、10分後にあらためてPCでアクセスしたところ、今度は問題なく購入できた。たまたまシステムの状態が悪かったのか、あるいはユーザー登録してからバンドルが購入できるようになるまで時間が少しかかるのか、何が原因だったかは分からないが、もしもLycamobileのSIMを買って同様のエラーが起きたときは、しばらく時間を置いて試してみるしかなさそうだ。

 さて、ようやくデータ定額プランが購入できたということで、ここでAPNを以下のように設定しデータ通信をオンに。同時にローミング設定もオンにする必要がある。

・APN:data.lyamobile.fr
・ユーザー名:lmfr
・パスワード:plus

 APNを保存すると無事データ通信が始まったが、画面表示は「H」すなわちHSDPAで3Gだった。そこでスマートフォンを再起動すると今度は4Gをつかみ、無事LTE回線に接続できた。ちなみにここまで来るのに約1時半以上もかかってしまった。

 さてスピードテストを行うと、下りは25Mpbs前後、上りは5Mpbs前後。せっかく1GBも買ったのでテザリングで使おうとしたが、設定をオンにしても他の端末から利用できず、テザリングはふさいでいるようであった。スマートフォンでしか利用できないのは残念だが、うまくいけば9.99ユーロでSIMのパッケージ+データ定額500MBが、あるいは5ユーロを追加した合計14.99ユーロで1GBのデータ通信が行える。

 今回は空港内ですべての登録作業を行ったが、まずSIMを購入してホテルに移動し、ホテル内のWi-Fiを利用してゆっくり登録手続きをするのもいいだろう。手続きにやや手間がかかるが、パリに行く際はMVNOのプリペイドSIMも検討してみるのもいいだろう。

最終更新:6月29日(水)21時36分

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