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新規上場のコメダホールディングスの株価はどうなった? 投資家の視線はLINEに向かうのか

投信1 6/29(水) 20:10配信

コメダホールディングスが2016年6月29日東証1部に新規上場

2016年の新規上場株で知名度の高い銘柄の1つが、コメダ珈琲店をFC展開する名古屋が本拠地のコメダホールディングス <3543> です。コーヒー市場は低価格を武器にしたチェーン、都心立地で客単価の高いチェーンなどさまざまですが、コメダは郊外型形態で急速に成長してきました。

今回の上場は、100%株主だった投資ファンドMBKP III Limitedの株式の売り出しだけで、株式の新規発行を伴っていません。しかし、同社は既に高収益・好財務体質であり、当面の目標である1,000店舗体制(2016年2月末時点で683店)は株式での新規調達がなくても達成できそうです。

上場後の株価の反応は?

さて公募価格(上場前に一般投資家が同社株を購入する際の株価)1,960円に対して、上場後の株価の反応を見ると「あと一歩」という展開になりました。

初値は1,867円(時刻9:09)でこれが安値になり、いったん旦高値(同9:38)1,965円を付けましたが、その後じり安で推移しました。結局、上場初日は1,879円で引けています。TOPIXは対前日比+1.9%上昇しており、環境は良かったと思いますので、やや拍子はずれの展開だったと言えそうです。

「新規公開株で知名度も高いのに、上場後株価が公募価格をしっかり上回らない(儲からない)」というのは不思議に思われる方もいらっしゃるでしょう。その理由を一言で言えば、公募価格が適正だったということではないでしょうか。同社のROEは約20%強ですが、この水準の上場企業の平均的な株価純資産倍率と今回の1,960円という公募価格から導かれる株価純資産倍率は整合的であると言えます。

2017年2月期の会社業績予想をチェック

1,000店舗体制という成長期待があるにもかかわらず、株価がロケットスタートにならなかった理由には、上場日の取引開始前の適時開示も関係がありそうです。これによれば、進行年度である2017年2月期の売上収益は対前年度比+9%増の238億円、営業利益が同+5%増の69億円とあります。同社が重視する一株当たり調整後当期利益は約105円、対前年度比+10%増です。

投資家としては、もう少し高い成長率を見たかったのではないでしょうか。

上場後、ファンドは約39%の株式を持つことになります(オーバーアロットメント分を除く)。半年間はこれが売りに出されることはないでしょうが、そのあとはいずれ売却してくると予想されます。消費環境が予断を許さない中、これまで展開した店舗と新店舗をしっかり収益化して良い条件で追加売却の時を迎えることができるのか、経営陣の手腕に期待したいと思います。

投資家の視線はLINEへ?

興味深いことに、2016年最大の注目の的であるLINEのIPOの仮条件がこのタイミングで発表されました。ブックビルディング期間は6月29日から7月8日です。IPO狙いの投資家の視線はすでにLINEに向かっているのかもしれません。

逆に言えば、コメダホールディングスのIPOの熱気が冷めたところで、IR情報開示をしっかり確認しながら投資を狙うというのもありでしょう。特にコメダファンの方には年間2,400円相当の電子マネー(全国のコメダの店舗で利用できる)の株主優待は魅力的でしょう。

株式市場が軟調なときこそ、身近な銘柄に投資をするチャンスかもしれません。良い投資生活をお過ごしください。

投信1編集部

最終更新:8/22(月) 20:25

投信1

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1722円、前日比-13円 - 12/8(木) 12:54