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「悲しみ、憎しみ募る」 前橋3人殺傷 初公判前に遺族つづる

上毛新聞 6月29日(水)6時0分配信

 前橋市の住宅で2014年に高齢者3人が相次いで殺傷された事件で、被害者参加制度を利用して出廷する犠牲者、小島由枝さん=当時(93)=の長女が30日の初公判を前に書面で取材に応じ、「悲しみ、苦しみ、憎しみが募るばかり」と思いを明かした。

 起訴状によると、土屋和也被告(27)=強盗殺人罪などで起訴=は14年11月10日、小島さんを同市日吉町の自宅で殺害したとされる。

 長女は「なんで、なんで殺されなければならなかったのか、胸をかきむしられるぐらい苦しい」とつづった。

 事件の残酷さが頭から離れず、精神的に不安定になり、無気力になったという。週4日パートで働いていたが1年間仕事を休んだ。「被告が母を殺した場所だから」と思い出が詰まった家を壊し、土地も手放した。

 天真らんまんで前向きな母の笑顔が忘れられず、相撲観戦が好きでよく力士の名前を書いていたことを思い出す。「東京オリンピックまで、頑張って生きる」と話し、孫やひ孫の成長を楽しみに生活していたという。「父が早く亡くなったため、母には長生きしてほしかった」

 被告には真実を話すよう強く望み、「自分の犯した罪を償ってほしい。極刑を希望する」とも記した。公判で意見陳述する予定。

 公判で弁護側は事実関係を認めて情状酌量を求める方針で、量刑が争点となる。11日に結審し、20日に判決が言い渡される。

最終更新:6月29日(水)6時0分

上毛新聞