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世界のSANRIKUブランドはつくれるか。フィッシャーマンズ・リーグ始動

東北復興新聞 6月29日(水)0時23分配信

6月17日、東京・浅草で開催された三陸の水産品をPR・販売するイベント『SANRIKUフィッシャーマンズ・フェス』。会場となった商業施設『まるごとにっぽん』は、期待と熱気に包まれていた。

「三陸の海産物の素晴らしさをしっかりとブランド化し、日本、そして世界へと伝えていく。まさに大きな挑戦、大きな一歩を、ここから踏み出すことになります」

開会あいさつで力強く宣言したのは、フェスを主催するフィッシャーマンズ・リーグのリーダー、下苧坪之典(したうつぼ・ゆきのり)さんだ。フィッシャーマンズ・リーグは、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の漁師や水産加工業の若手リーダーらが中心となり、地域を超えて三陸ブランドを世界にアピールしていくために結成したネットワーク。下苧坪さんをはじめ、約20人の“海の男たち”が名を連ねている。復興の名の下に、すでに数々の地域ブランド・プロジェクトが立ち上がっているが、彼らは『SANRIKU』をどのようにブランドとして育てていくのだろうか?

あえて牡蠣とわかめに絞った

フィッシャーマンズ・リーグが目指すのは、三陸の代表的な海の幸「牡蠣」と「わかめ」を、二大ブランド食材として世界に広めていくことだ。ウニや帆立、あわび、ホヤなど他にもすぐれた特産品はあるが、あえて品目は二つに絞った。苦渋の決断だったが、SANRIKUのブランド力を強化し、その大きな傘の下で三陸全体の水産品の認知度を高めていくためには、欠かせないプロセスだった。

出店者の一人で、陸前高田市米崎町でカキの養殖を行う佐々木学さんは、自身が手がける『雪解け牡蠣』の世界展開に自信をのぞかせる。

「今年2月、海外への販路拡大を目指して、香港の日系レストランで『三陸牡蠣』のテストマーケティングを実施しました。香港の牡蠣は通常アメリカやフランス、オーストラリア産が主流。でもテイスティングイベントの結果、日本の牡蠣は他国のものより『肉厚』『風味がよい』とおおむね高評価でした。まずは食に高いこだわりを持つ富裕層をターゲットに、三陸牡蠣のおいしさを周知していきたいですね」

一方、もう一つの主力商品となる「わかめ」については、まずはアメリカ西海岸への進出を見据えて販路を模索中だという。海外には日本のように海藻を食べる文化がほとんどなく、海外展開には食育を含めたアプローチが必須だ。そのため、まずは海外に暮らす日本人に向けた市場開拓で足がかりをつかみ、三陸わかめのブランド確立を目指したい構えだ。

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最終更新:6月29日(水)0時41分

東北復興新聞