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英国EU離脱、製薬業界にも波紋

ニュースイッチ 6月29日(水)12時10分配信

新薬承認の枠組みが変わる可能性も

 英国が欧州連合(EU)を離脱すると、日本企業の事業展開に少なからず影響を及ぼす。金融や自動車などがその筆頭だが、意外なところで、製薬業界にも波紋が広がっている。花井陳雄協和発酵キリン社長は「英国がEUの医薬品承認の枠組みから抜けてしまう事態が心配だ」と語る。

現在は欧州医薬品庁(EMA)に新薬を承認申請し、審査を通過すればEU加盟各国で承認されたことになる。花井社長は英国の離脱選択でこの枠組みが即座に無効になるわけではなく「2―5年かけて変わる」とみる。ただ、長期戦略については見直す必要に迫られそうだ。

 同社は欧州・米国の統括管理会社をスコットランドに置いている。EU離脱の余波でスコットランド独立の機運が高まれば政治的混乱の影響を強く受けるリスクがあり「欧州本社の場所を再検討する機会が出てくるかもしれない」(花井社長)という。

 さらに有力な製薬企業が多い欧州への投資も停滞する公算が大きい。「何か良い案件があったとしても当面は静観になる」(同)。経営者にとっては早期の混乱収束を祈るしかない面もありそうだ。

最終更新:6月29日(水)12時10分

ニュースイッチ