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進まないセウォル号引き揚げ、船首持ち上げを1カ月以上も延期

ハンギョレ新聞 6月30日(木)18時9分配信

台風影響圏に入れば8月中の引き揚げも困難に

 セウォル号引き揚げの主要な作業となる船首持ち上げが数回延期されるなど、船体の引き揚げが先延ばしされている。海洋水産部は28日からセウォル号の船首を持ち上げる作業を開始する予定だったが、高波と強風などの気象悪化で、次の小潮期の7月11日に延期した。

 セウォル号の船首持ち上げ作業は、当初、先月28日から始まる予定だった。しかし、浮力を利用し、セウォル号の重量を軽くする「ポンツーン」(水タンク形の大型エアバッグ)に問題が生じ、2週間延期された。今月12日から船首持ち上げが再び始まったが、13日午前2時から南東風と強いうねり(波高2メートル)が発生し、作業が中断された。この過程でセウォル号船体の一部が破損した。セウォル号の船首を持ち上げるために設置した鉄ワイヤー5本のうち2本が船体に食い込み、セウォル号のデッキ部分2カ所にそれぞれ6.1メートルと7.1メートルの長さの損傷ができた。海洋水産部は「損傷部位に補強材を設置し、中断された作業を今月28日から再び始める」と明らかにしたが、気象悪化でまた延期された。船首持ち上げ作業だけで、当初の計画よりも44日も遅くなる見込みだ。

 船首持ち上げはセウォル号を切断せずそのまま引き揚げるために不可欠な作業だ。セウォル号の船体の下に台座の役割をするリフティングビーム(Lifting beam)を設置するには、船首を約5度(高さ10メートル)持ち上げなければならない。この作業が終わらなければ、船の後ろの部分にリフトビームを設置できない。リフトビームの設置作業が終わってから、ワイヤー52本を海上クレーンと繋ぎ、各種安全装置と浮力装置を設置すると、セウォル号を引き揚げるための事前作業が終わる。

 船首持ち上げ作業が延期され続けたことで、政府は7月までにセウォル号の引き揚げ作業を始めるのが難しいと予想している。しかし、7~8月には韓国が台風の影響圏に入るため、引き揚げ時期がさらに遅くなるのではないかという懸念の声もあがっている。セウォル号の真実究明の有力な証拠である船体が引き揚げられる前に、政府が「4・16セウォル号事故特別調査委員会」の活動を6月30日に強制的に終了しようとしており、波紋が広がっている。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月30日(木)18時9分

ハンギョレ新聞