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flumpoolの第2章はここから。始まりを感じさせたツアーファイナル【ライブレポート】

M-ON!Press(エムオンプレス) 7月1日(金)14時34分配信

flumpool

flumpool 7th tour 2016「WHAT ABOUT EGGS?」
2016年6月26日@東京国際フォーラム ホールA

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flumpoolが約3年半ぶりのアルバム『EGG』を引っ提げた全国ツアー。このツアーを通して作品が完成していく、バンドが進化を続けているような感覚を覚えた。ここからが彼らの真骨頂なのかもしれない。東京国際フォーラム ホールAにて行われたファイナルの模様をレポート。

TEXT BY 斉藤ユカ
PHOTOGRAPHY BY 古渓一道

正直、驚いた。

flumpoolはこれほどまでに研ぎ澄まされたバンドだっただろうか。

ライブを重ねるなかで楽曲が進化したせいなのか、それともバンド自体がつねに己を凌駕する術を得たのか、理由は定かではないけれど、私が知る彼らのどんな時よりもこの日の演奏はソリッドで、目に映るバンドの姿は自信と誇りに満ちていた。

そう、圧倒的な存在感。もはや出来過ぎとも思えるほどのツアーファイナルだ。

ステージから放たれる音には、オープニングから力が込もっていた。「解放区」はむろんのこと、「夏よ止めないで ~You’re Romantic~」のカラフルな旋律にも、バンド然とした揺るぎない姿勢がまっすぐに貫かれている。余計なものは何もない。自分の感覚に従うならば、これが私がロックと感じるものの本質だ。

サウンドプロダクションも印象的だった。メンバーそれぞれの音がくっきりとした輪郭を持って、ぶつかり合うのではなくギリギリのところでせめぎ合う。ニューアルバム『EGG』の収録曲を軸にしたメリハリの利いた構成も相まって、一瞬たりとも間延びしない時間が続く。

そんなサウンドのうごめく波をまともにかぶったオーディエンスは、ワクワクして、ドキドキして、時に胸をざわつかせたことだろう。心憎いほどに、この日のflumpoolのパフォーマンスにはキレがあった。

会場の温度と湿度はおのずと上昇し、ステージの光がいつしか滲んで見えたほどだ。「今日の誓い」や「Blue Apple & Red Banana」が、みんなの想いを引き寄せて、大きな塊になる。それがこの夜の答えでもあるかのように、メンバーもオーディエンスも、同じものを見ていると確かに感じられる瞬間があった。

山村隆太も思わず口にした。

「ステージ上はもちろんだけど、客席とも呼吸が合った感じ。気持ちいい感じ」

そうそう、まさにそれ。一体感と表現すれば安っぽく感じてしまうほどの、それぞれの呼吸がぴったりと合った感覚が、この日のライブにはあった。

flumpoolの今のありようが、成長の証であることは紛れもない事実だ。いくつもの成長痛を乗り越えて手にした自信は、彼らに音楽を楽しむ余裕をもたらし、それをそのままオーディエンスに伝えるためのスキルにも繋がった。

例えば、インディーズ時代から何度となくアレンジを変えてきた「Hydrangea」だが、今ツアーでのその変化はとびきり。そこをツッコめば当の阪井一生がペロッと舌を出すほどに、メンバーいわく遊び心に“溢れすぎ”。でも、それすらもひっくるめてカッコよくまとめられるのだから、やはりバンドが勝ち得た成長は、ちょっとやそっとじゃないということだろう。

本編ラスト「World beats」で、会場は文字通りひとつになった。突き上げられたたくさんの拳の向こうに華やぐステージを見ていたら、取材でその場にいた私でさえ、うれしいような泣きたいような、どこか誇らしいような気持ちになった。

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アンコールでは、すでに広く報じられているように、山村隆太が結婚することを報告。ファンにきちんと伝えたいという気持ちに加えて、そこには隆太の音楽に対する意思表示の意味合いもあったと思う。

何があっても、音楽は、バンドはそこに在る。

「嘘みたいに、夢みたいに、最高の夜だったこと、感謝してもしきれないです。本当にありがとうございました」

本来、演奏する予定ではなかった「花になれ」は、真に彼らからの感謝のかたちだったのだろう。もっと強くしなやかな花になるために、嘘みたいに夢みたいに最高の夜を紡ぎ続けるために、flumpoolは殻を破り続ける。

だから『WHAT ABOUT EGGS?』の答えは、たぶん、まだまだ出ない。というか、きっとそれが答えだ。まったくもって、面白いったらない。

■SETLIST

01.解放区
02.Sprechchor
03.夏よ止めないで ~You’re Romantic~
04.DILEMMA
05.Dear my friend
06.輪廻
07.絶体絶命!!!
08.強く儚く
09.今日の誓い
10.産声
11.明日キミが泣かないように
12.夜は眠れるかい?
13.Blue Apple & Red Banana
14.reboot ~あきらめない詩~
15.Hydrangea
16.夏Dive
17.World beats
[ENCORE]
01.星に願いを
02.大切なものは君以外に見当たらなくて
03.花になれ

■リリース情報

2016.03.16 ON SALE
ALBUM『EGG』
A-Sketch

■ライブ情報

FM802 MEET THE WORLD BEAT 2016
07/17(日)大阪・万博記念公園もみじ川芝生広場

スカパー! Presents『FULL CHORUS ~音楽は、フルコーラス~』in日本武道館
07/29(金)東京・日本武道館

SUMMER SONIC 2016
08/20(土)・21(日)大阪・舞洲サマーソニック大阪特設会場
※flumpoolは、8月21日(日)大阪公演に出演。

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2016
08/26(金)・27(土)・28(日)山梨・山中湖交流プラザ きらら
※flumpoolは、8月27日(土)に出演。

■プロフィール

フランプール/山村隆太(vo)、阪井一生(g)、尼川元気(b)、小倉誠司(ds)。2008年、ダウンロードシングル「花になれ」でデビュー。

オフィシャルサイト

最終更新:7月1日(金)14時34分

M-ON!Press(エムオンプレス)

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。