ここから本文です

建設工事受注高、震災後初の減 復旧事業ピーク越す

福島民報 7月1日(金)10時19分配信

 建設業振興の指標となる平成27年の福島県内の建設工事受注高は8119億4100万円で前年より560億円、6・5%減少し、東日本大震災以降で初めて前年を下回った。復旧工事のピークが過ぎたのが主因で減少率は全国で4番目に大きかった。復興事業はさらに減少するとみられ、県は雇用継続に向けた事業発注、災害時の対応力維持のための担い手育成などで支援する。
 国土交通省が30日までに県内で営業する建設事業者のうち2%程度を抽出し、道路・河川整備などの公共事業や住宅建設など民間工事の受注高を推計した。
 23年以降は震災のほか新潟・福島豪雨などの復旧工事が相次ぎ、受注高は26年まで4年連続で増加した。27年の減少率は都道府県別で山梨県(前年比12・6%減)、山口県(同9・3%減)、大分県(同7・4%減)に次いで大きい。
 27年の建設工事受注高のうち、下請け事業所が受注した「下請受注高」を除いた「元請受注高」は5212億円。このうち、公共事業の受注高は2940億6700万円で前年より1094億円、27・1%の大幅減となった。
 県によると、27年度までに会津と中通りで県発注の震災復旧工事が完了した。除染作業の発注も減少傾向にある。
 受注高の減少で建設事業者の経営が悪化すれば、従業員の離職が進み、災害時の応急復旧体制を維持できなくなる懸念がある。東京電力福島第一原発事故の営業損害賠償が終了する事業者もあり、経営を取り巻く環境は一層悪化することが予想されている。
 こうした状況を踏まえ、県は建設事業者の支援策を検討している。老朽化により耐用年数を超過した橋りょうや砂防施設などの維持・管理のための公共事業を重点的に発注する方向で調整している。講習会を通した従事者の技術力向上や建設業に興味を持ってもらう教育など担い手の育成なども視野に入れる。県建設産業室は「建設業者や有識者らの意見を踏まえ、今年度中にも部局横断で行動計画を策定したい」としている。

福島民報社

最終更新:7月1日(金)10時53分

福島民報