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介護業務の効率を約30%向上、コニカミノルタのケアサポートソリューション

MONOist 7月1日(金)7時25分配信

 コニカミノルタジャパンは2016年6月29日、東京都内で会見を開き、事業方針を説明した。ヘルスケア関連では、介護事業者の業務を効率化できる「ケアサポートソリューション」の展開に注力する方針である。

【会見行った「ケアサポートソリューション」の実演デモの様子】

 同社は、コニカミノルタが手掛ける、複合機などの情報機器、画像診断システムなどのヘルスケア、計測機器という3事業の国内向け販社、営業部門が1つになり同年4月1日に発足した企業だ。社長に就任したのは、国内外で複合機の営業を担当してきた原口淳氏である。

 原口氏は「当社は国内販社ではるが、ただ商品を売るのではなく、さまざまな商品を組み合わせたソリューションを提案していくことがミッションになっている。単なる複合機販売ではないデジタルマーケティングソリューションとしての展開や、ケアサポートソリューションはその代表例と言っていい」と語る。

●拡大する介護市場、不足する介護従事者

 コニカミノルタの医療関連事業というと、X線撮影装置や超音波診断装置、医療ITシステムが広く知られている。会見で紹介したケアサポートソリューションは、2016年4月から販売を始めた介護市場に向けた新たな商材となる。

 原口氏は「高齢化の進む国内で介護市場は拡大傾向にある。しかし、その市場拡大に合わせて介護従事者の数が増えているわけではない。効率よく介護を行えるケアサポートソリューションによって、介護従事者不足という課題の解決に貢献できると考えている」と述べる。

 ケアサポートソリューションのコンセプトはセンサーとのスマートフォンによるワークフロー変革である。介護の個々の現場の非効率性や、現場とバックヤードの情報共有を人手で行っている非効率性を解消するのが狙いだ。

 ケアサポートソリューションの核になるのが、近赤外線を利用する「動体検知センサー」と、マイクロ波を利用する「微体動検知センサー」だ。この2種類のセンサーを1つのユニットにして天井などに設置し、介護対象者の状態を常時モニタリングする。朝目覚める「起床」や、ベッドから起き上がる「離床」、睡眠時における「呼吸異常」なども検知して介護従事者に知らせる。介護対象者が転倒/転落した際には、ドライブレコーダーのように映像を記録するので、家族への説明や訴訟対策に有効だという。

 介護対象者の情報は、介護のスタッフステーションに設置されたPCで把握できるとともに、介護従事者が持つスマートフォンにも介護に必要な情報が送られる。このスマートフォンを使えば、介護記録をその場で作成することもできる。

●年間900万円の経済効果も

 コニカミノルタジャパンは、ケアサポートソリューションの導入により約28%の業務効率向上が得られると想定。50人の介護対象者がいる施設であれば、年間で900万円の経済効果が得られるとしている。「介護従事者の将来的な不足が予測される中、介護事業者は不安を抱えて事業を進めている。当社のソリューションが、そういった不安を軽減する一助になれば」(同氏)。

 なお、同ソリューションは、サンケイビルウェルケアなど既に3社/5施設/316床への導入が決まっている。2016年9月末までに1000床まで伸びる勢いだという。原口氏は「この勢いを考えると、数年のうちに数万~10万床の規模に対応できるような体制作りが必要になるだろう」と述べている。

最終更新:7月1日(金)7時25分

MONOist