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ブラジル・リオの次世代型路面電車 きょうから商業運転

日刊工業新聞電子版 7月1日(金)11時41分配信

三井物産が運営参画 五輪の重要輸送手段

 【リオデジャネイロ(ブラジル)=土井俊】三井物産がブラジルのリオデジャネイロ市内で運営に参画する次世代型路面電車(LRT)が、7月1日に商業運転を始める。従来は試行期間として無料で運行していたが、同日より有料運行に切り替える。8月に開幕を控えるリオデジャネイロ五輪・パラリンピックの重要な交通手段としてだけでなく、同社の都市交通分野を支える柱の一つとしても期待される。

 主にバスの多さが原因で、交通渋滞が慢性化しているリオデジャネイロ市内中心部。渋滞に巻き込まれる自動車を尻目に、乗客を乗せた路面電車がゆっくりと進んでいく。

 同LRTは、三井物産が現地財閥のオデブレヒトグループなどと組んで推進し、6月から一部区間を開業した。7月からの商業運転では、運賃を市内のバスと同額の3・8レアル(約118円)に設定。女性客の1人は「乗り心地が良いし、渋滞にも巻き込まれなくて済む。有料になっても使うわ」と、満足げな表情を浮かべる。

 今後はリオ五輪開催に合わせて開業区間を延ばすとともに、2017年3月までにほかの区間も順次開業する計画だ。全線開通に伴い、同市ではバスの車両数を現在比60%減らし、渋滞緩和に加えて二酸化炭素(CO2)排出量の削減の“ダブル効果”を見込んでいるという。

 同LRTは国内線の空港や長距離バス、地下鉄などと接続できるため、「従来ばらばらだった公共交通機関を環状に結び、乗り換えの効率を上げる」(ブラジル三井物産機械・輸送システム部の大田一寿部長)狙いだ。

 三井物産は同市のLRTのほかにも、リオデジャネイロ州の近郊鉄道やサンパウロ市の地下鉄の運営に参画するなど、ブラジルで鉄道運営事業に力を注いでいる。ブラジルは交通インフラがまだ脆弱(ぜいじゃく)で、「今後も鉄道需要は旺盛」(大田部長)とみており、他地域での案件参画も視野に入れる。

 また将来は、ブラジル以外の国での事業展開にもつなげる方針。ブラジル三井物産の土屋信司社長は、「ここで積み上げた知見やノウハウを他でも展開したい」と意気込む。

 鉄道運営は、路線敷設や車両導入など多額の初期投資を必要とする一方で、安定収益が見込める分野だ。三井物産にとっては、LRTなどのブラジルの鉄道事業でいかに収益体質を磨いていけるかが、今後の展開に向けたカギとなりそうだ。

最終更新:7月1日(金)11時41分

日刊工業新聞電子版

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