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日産系サプライヤー自立に動く。自動車部品業界、再編機運高まる

ニュースイッチ 7月1日(金)14時50分配信

河西工業、車の天井部品で中国進出。顧客の幅広げ年産20万台の新工場

 河西工業は自動車の天井内装部品で中国市場に参入する。中国・武漢市に自動車の天井部品生産会社を設立し2017年に稼働する。ホンダなど中国にある現地完成車メーカーから新規受注を獲得したため、生産拠点を設ける。生産能力は年間20万台規模で、19年3月期に新会社で売上高約15億円を目指す。天井部品事業を主力のドア内装部品事業に並ぶ収益の柱に育てる。

 新会社「東風河西武漢頂飾系統」は、中国・東風汽車系列の東風偉世通汽車飾件系統(東風ビステオン、湖北省武漢市)との折半出資の合弁会社が全額出資する。資本金は約2億5000万円。

 河西工業はドア内装部品をはじめ自動車内装部品事業を展開する。天井部品の供給では他社より後発だが、近年は完成車メーカーへの採用に成功し、現在は日本、米国、メキシコで供給する。今回、中国でも新規受注したため現地生産し、顧客のニーズに迅速にこたえる。

 同社の中国を含むアジア地区の16年3月期売上高は全体の16・8%にあたる399億円だった。

「日産からの独立はかなり前から議論されてきた」(カルソニックカンセイ社長)

 日産のカルロス・ゴーン社長は数少ない“系列”サプライヤーにもメスを入れようとしている。日産系列の部品メーカー最大手、カルソニックカンセイの全株式を売却する計画。

 カルソニックカンセイの森谷弘史社長は「(企業としての)力がついて日産が株を持つ意味が薄れたのだろう」とし、サプライヤーとして競争力が高まったことが出資関係見直しの背景にあるとの認識だ。

 カルソニックは日産との取引が売上高の8割を占める。森谷社長は「“系列”に見られるかもしれないが、(99年の日産の再建計画以降)日産は当社を特別扱いせず、力をつけてきた。今は日産以外の販路を開拓できている」とし、日産依存からの脱却が進んでいるという。「日産からの独立はかなり前から議論されてきた」(森谷社長)。

 日本の自動車産業は系列色の強さが特徴といえる。特定の部品メーカーが特定の完成車メーカーから長期的に出資してもらったり取引関係を維持してもらうと、両者の間で部品開発などの意思疎通がしやすくなるため、日本車の競争力の源泉となっている。安定的だが排他的な商習慣なため、産業競争力を損なうとの指摘もされてきた。

 日産はカルソニック株の売却益を国内外で開発競争が激化している自動運転や電気自動車(EV)に搭載する先進技術への投資に振り向ける。

最終更新:7月1日(金)14時50分

ニュースイッチ